仕切り直して。 ( No.5 ) |
- 日時: 2015/02/02 18:06
- 名前: 笹 ID:.IvQRggg
>海さん
付き合っていただきありがとうございます。今となっては色々恥ずかしい訳ですが。 文章と構成の安定性は、非常に重要な評価ポイントですよ。大衆文芸の基礎だから。ここがしっかりできてないと、いくら斬新で刺激的な着想、展開があっても一般読者を振り落としてしまいます。 斬新さは、大衆文芸においてプラスアルファの要素に過ぎません。いつの時代もテンプレものが流行ってるでしょう? マイナーチェンジを繰り返しつつ。
そして、交互転生による立場の変換というシステムに個人的に斬新さを感じないのは、リアルで近い状況にあるからです。血の記憶っていいましたよね。あれを読み出せる人間が二つの一族の間に交互に生まれて、予言(呪い?)を出しあって、もつれ合うようになってます。しかし、こんなことは私の事情であって、「私が偏っている」とその場でも申し上げました。そして、「転生ものなんてつまらない」とは一切申し上げておりません。それこそ、私の虚像です。
作品への作者のメンタリティの反映について、前回は具体的な指摘を致しませんでしたが、引っ掛かるようですので述べてみます。 スチームパンクという近代合理主義的世界感に、「羽根」という自由への象徴を差し込み、その欠落から復帰する代償に感覚の近い異性が犠牲になること、これ自体が貴方と「彼女」の関係にそっくりなんですよ。ついでに「彼女」が最終的に貴方を引き受けず、男女として繋がることがなかったところまで一緒です。これが話の核ではないなら、私の読み違いですね。 ただ、主人公と工員の会話の方が今の貴方に近いように思います。
ところで、文章と言って私が指す範囲は、その文章から読み取れる多くの情報を含んでいます。 伝達を意図した感情や思考、事実認識などの内容に加えて、筆者の意識や姿勢を反映する文体、足場にしている集団的認知を反映するキーワード・キーセンテンスなど、様々な次元を総合して文章と呼んでいます。これはかなり広義的な使用法ですね。誤解を生みやすいものの、当てはまる言葉が見つからず、便宜的に用いています。思考様式を反映する構成や展開については、文章の範囲から外すようにしていますが、揺れているかもしれません。
斬新さに言及したのは、この話の紹介時にこちらの方が斬新だとご自分でおっしゃられていたからですね。自分から言うと期待値上がりますよ、そりゃ。そして根拠なき追従は賛辞にならないと私は考えています。 私がこの作品を売るなら、完結性と情景描写を押しますね。
ともあれ、掲示板に切り替えてくださって助かりました。しかし、こうして忌憚なく意見を交わしたところで、最終的に相互理解ができるかどうかは私にはわかりません。可能性を信じてるだけです。海さんに甘えてるのは事実ですね。ただ、誰にでもやるわけではありません。
蛇足ですが、私は詩歌に身を置いているのであり、度々その中で問題になる「散文詩」を捉えるために、「散文」を書きました。「小説」を本格的に書くつもりは毛頭ありません。ただ、外国文学の翻訳は1つやりたいのがあります。
なんとなく、海さんは自分の言葉が相手の言動に与える影響を除外して、相手の言動を把握してるのかな、と思いました。
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