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RSSフィード [91] 即興三語小説 ―そういえば年末もすぐそこな気がしてきた―
   
日時: 2012/10/21 23:00
名前: RYO ID:EfmPL2T.

「しゃべる猫っていくら?」
 突然、武彦がそんなことを聞いてきた。「たとえばの話だけど」と武彦は続ける。
「仮に、血統書の猫がしゃべったとして、血筋が大事で、しゃべれることはその付加価値と思うか?」
 とりあえず、この問答に付き合うべきかは考える。結論はすでに出ている。そんな猫はいないと。が、武彦は言った、「たとえばの話」と。仮にしゃべる猫がいたとして、それは血統などとは比べ物になるはずもないだろうに。が、あえて、確認してみる。
「それは、インコがしゃべるとのとは何か違うのか?」
「そうだな。しゃべるというのは、コミュニケーションが可能という意味だ。そういう意味ではインコとは違うと思う。インコは飼ったことがないけど」
「そうすると武彦の意味でいうと、ソフトバンクのあの犬がしゃべるようにしゃべるわけだな。だったら、しゃべる猫の価値が高いだろう?」
「でもな、すべての動物がしゃべったらと思うと、血統の方が大事じゃないか?」
「それは希少性の問題だろう?」
「ああ、そうか」
 納得顔の武彦が深くうなづく。
「で、なんでそんなことを考えたわけだ?」
「いや、そういうペルシャ猫を見たんだ。性格の悪そうというか、屁理屈ばかりこねる」
「それは本当に猫か?」
「猫だろう?」
「肉球はぷにぷにしていたか?」
 俺はそこが大事なポイントとばかりに聞く。
「ぷにぷに?」
「そうぷにぷに」
 猫であるかいないか、それ以外に大事なことなどない。
「いや、確認はできていない」
「そうか。だとしたら、猫ではないのかもしれん。ほら、どこぞの名探偵みたいに、他のところからしゃべっているのかも」
「なるほど。そうか」
「そういえば聞いてなかった、猫はなんていったんだ?」
「『にゃー』だ」
 とりあえず、俺は武彦を一発殴ってやった。


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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲お題:「いくら?」「付加価値」「ぷにぷに」
▲縛り: なし
▲任意お題:なし

▲投稿締切:10/28(日)23:59まで 
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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 三語はいつでも飛び入り歓迎です。常連の方々も、初めましての方も、お気軽にご参加くださいませ!
 それでは今週も、楽しい執筆ライフを!

メンテ

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Re: 即興三語小説 ―そういえば年末もすぐそこな気がしてきた― ( No.4 )
   
日時: 2012/10/29 02:32
名前: 新地 ID:72HKRpN.

マルメガネさん<ふむむむ、私は枕は柔らかすぎると寝られないんですよね……。いまもパイプ?が入ってる枕に片肘ついて書いてます。
肉球枕かぁ……。後頭部が生あったかそうな感じがしますね。

もげさん<メルヘンで素敵でした。
自分でやって考えましたが、課題の三語をどう見せるかが大事なんですね、この企画は。課題のワードを形だけ入れても変調ですから。その点、「ぷにぷに」がうさぎの可愛らしい存在感と良親和してて良かったかなと。
難点としては、夢から還ったところの描写がすこし分かりづらかったです。
具体的にどう書けばいいのかわかりませんが、ここで読者を鮮やかに夢から現実に引き戻すことができたら素晴らしかったかなと。

自作<
よくよく見たら、子供のいる人から見たら純粋に楽しんで読めませんね(私も子供がいておかしくない年齢なんですが)。
でかい田舎の虫を見るようなとか、脇腹がぷにぷに当たって胸糞が悪いとか、怒ってるとはいえ親を軽視しすぎてますねぇ……。
当初ぷにぷにしてるのはムーミンのお腹だったんですが、大抵の親父の脇腹はぷにぷにしてるからそれでいこうと思っちゃったんですよね。

メンテ

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