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RSSフィード [154] 即興三語小説 ―今年最後の三語ですよ―
   
日時: 2013/12/29 22:23
名前: RYO ID:P1hX66n6

今年もいよいよ終わりですね。
今年は何か休みが長いらしいです。
休みが長いってことは、それだけ仕事が溜まるか、
一気に来るか……あんまりいいことないです。
皆さん良いお年を。

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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲お題:「鏡餅」「脂汗」「ブランコ」
▲縛り:なし
▲任意お題:なし
▲投稿締切:1/5(日)23:59まで 
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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年の瀬はどこかほの暗く ( No.4 )
   
日時: 2014/01/05 22:19
名前: RYO ID:vmHa/4cM

 夕暮れ。オレンジ色が目に眩しい。風は穏やかでも、空気は冷たい。年の瀬のはずが、まったくそんな気にはなれなかった。地元にでも戻ってくれば何か感じるものがあるかもしれない。そう思って帰ってきたものの、そんなことはなかった。何をしているんだか、と自分を笑う。
「お前がいても役に立たないから、どっかそこらへんで時間でも潰してろ」
 早々に大掃除から追い出されたのは、三時間も前のことだ。近所を散歩してみたが、見知った顔には会わなかった。もしかしたら、知っている顔もあったかもしれなかったが、五年振りだ。相手の顔なんて覚えていなかっただけかもしれない。声をかけなかったのはお互いさま。そんな言い訳をする。
「自信がなかっただけか。声をかけたところで、何をいうのか?」
 いつ帰ってきたんだ? 今何してるんだ? 結婚は? 想像しただけで、いちいち答えることも面倒だ。
 散歩にも飽きて、近所の公園のブランコに腰を落ち着かせている。コートの襟を立てて、寒さをしのぐ。
「おーい。鏡餅は供えたか?」
 近所の家から声が聞こえた。確かに年の瀬なのだろう。仕事も休みに入った。だからこそここにいる。が、まったく年末年始の感じがしない。仕事が忙しかったからか? 確かに次々とやってくる仕事に追われていたのはあるが、それも毎年のことだ。先輩の言動にイラついて喧嘩してしまったためか? それはそれは馬鹿馬鹿しい。
 ため息を吐きながら、これから毎年、こうなのかと思うと、俺の人生ってなんなのか。大学まで卒業して、それなりのところに就職して五年、仕事にも慣れて、やりがいもそこそこにある。とくに大きな不満もない。上司や先輩にときどき腹が立つことはあれど、そこそこにやっていける。その思いは今も変わらない。が、この実感はなにか?
 ブランコに揺れながら、家々の屋根に沈んでいく夕日を眺める。
 定年まで、こんな感じなのかね。こんな人生のはずだったか? そう思ったら、目の前が真っ暗になりそうだった。脂汗が伝うようなひやりとしたものが、背中を走る。不満はないが、淡々と過ぎていく人生。それが悪いとは思わない。そこそこの人生でかまわなかった。が、この恐怖は一体何だ? こんなはずじゃなかった。なんとなく紅白を見て、年越し蕎麦食って、年末年始のはずだった。
 正体のわからない恐怖を目の当たりにしているようだった。残りの人生これでいいのか? そう思いながら、それ以外の人生などない、そんな人生。
 大きく息を吐き出す。
 年末年始だから、そんな気分になってしまっただけだ。別に仕事が始まれば、いつも通り。
「高志君?」
 不意に呼び止められて、顔を上げる。そこには小学校のときの同級生の奈緒子が立っていた。
「いつ帰ってきたの? 今何しているの?」
 矢継ぎ早に質問してくる奈緒子。さっきまで悩んでいたことが、一気に吹き飛んで、何と答えていいのかわからないでいると、奈緒子の携帯が鳴った。一瞬顔をしかめて、奈緒子は携帯にでた。背を向けて二、三答えてから、奈緒子は向き直った。
「親から、早く帰って来いって。私、五日まではこっちにいるから、連絡頂戴ね」
 奈緒子は一方的に連絡先を聞き出すと、夕暮れに消えていった。
 何を期待していたわけじゃない。ただ、ほんの少し人生に何かが起こったような気がして、ゆっくりブランコから立ち上がる。
「そろそろ帰るか」
 ついさっきまで悩んでいたことさえ、どこか馬鹿馬鹿しく思えて、笑っていた。

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90分くらいです。
久しぶりの三語でした。
やっぱり日々書かないとダメですね。
今年は少しでも書く年にしたくて頑張ってみたものの、暗くなった。
シドちゃんの話も考えたんですけどね。
それは、またそのうち

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