Re: 即興三語小説 ―今週は連休につき締め切りが違いますので、お気を付けください- ( No.3 ) |
- 日時: 2014/11/01 20:15
- 名前: マルメガネ ID:ZsQ851Mw
とある再来することもないであろうその駅のホームの彼方に設置された喫煙所に足を運ぶと、何人かが吸う煙草の紫煙とどこからともなく餃子を焼く匂いが入り混じって漂っていた。 ポケットからゴールデンバットのパッケージを取り出した私は、一本抜き取るとその奇妙な匂いのする空気に少し戸惑いながら、ライターで火を点けて吸うと途端にむせた。 乗り換えの時間にはまだ間がある。 そう思いながら一本吸い終え、そしてまた一本取り出して火を点ける。 遠くから電車の警笛と踏切の警報機が鳴るのが聞こえ、やがて到着した電車からぞろぞろと人が降りてきた。 私と同じように乗り換えなのか、あるいは乗り越したのかはわからない人もいて、駅員に尋ねる人の姿も見えた。 短くなったゴールデンバットの吸いさしの火を消して、灰皿に投げ入れた私は向こう側のホームへと渡ろうと連絡橋に向かう。 ゴールデンバットを二本吸ったその短い時間の間だが、あの餃子の焼く匂いと紫煙の匂いが混ざった空気は消え去り、人いきれと静けさだけに変わった。 まもなくやって来る乗り換えの電車を待ち遠しく思うも、どこかさびしさを感じる私がいた。
___________________________________________________________________________ 私小説もどきになりました。 雰囲気だけになった気がしますが、相変わらずひどいなぁ。
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