無題 ( No.2 ) |
- 日時: 2012/09/29 21:13
- 名前: マルメガネ ID:TtJ3hVQc
すさまじい雨と風が外を吹き荒れる。 窓に叩きつける雨を恨めしそうにみやり、時間通りに届かない弁当を待ちわびる。 今日のメニューはとんかつである。それが楽しみなのだが、この嵐では、たちまちは交通機関にも甚大な影響が出ている。 「は、腹減った……」 情けない声をだし、そして非常用の食料を取り出し、カンパンの入った缶の封を開ける。 その頃になってようやくずぶ濡れになった店員が弁当を届けに来た。 さすが配達人、と言いたいところだが、この嵐で届ける必要はあるのか、とふと疑問が心の中にわいてきたが私はそれをかみ殺した。 さてしも空腹には勝てない。 配達の支払いをそこそこに、さきほど封を開けたカンパンをかじりつつ、配達された弁当を広げ食べてみる。 妙な取り合わせになっているのは気にしない。 そして夜が明けた。
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