Re: 電波の海を潜れ、『一時間三語』! ( No.2 ) |
- 日時: 2011/08/05 01:56
- 名前: 昼野 ID:rFKH4md.
もだえて、断末魔の悲鳴をあげて、下痢をした。 白い便器のキャンバスを、茶色のラッカースプレーで吹き付けるように、下痢をした。 ここ最近、下痢ばかりしてる。もう二度と固いウンコが出ないのではないかと思うと、恐怖感に駆られる。僕はかつて、固いウンコが出たとき、銀色のラッカースプレーで色を付けて、現代アートとしてネット上に流した事があった。評価は言うまでもなく、さんざんだった。罵倒されたわけではない、単にスルーされたのだった。 僕はそれ以来、美術家になるという夢を捨てた。叶わない夢を見続けるのは苦痛なものだ。それからは、僕は惰性的な生活を送っている。なにも感じず、なにも考えない。仮に、固いウンコが出たとしても、ラッカースプレーで色をつけるような事を発想したりしないだろう。ナイフでもってウンコを割る、なんて事も考えない。僕は大人になったのだ。 それでも何かサラリーマンになるのも、妙な抵抗を覚えて、ニートをしている。根無し草の宙ぶらり、だった。もしここに、と僕は思った。もしここに銃があったら、僕はためらいなく自分のこめかみに銃口を突きつけて引き金を引き、汚い脳漿を散らして自殺するだろう。 しかし、残念ながら日本は銃社会ではない。だから僕は死んだ魚の目をして生きるほかない。 セックスでもして憂さを晴らそうか。そう思って僕はデリヘル嬢を家へ呼んだ。デリヘル嬢は、手首に幾本ものリストカットの跡があった。輪ゴムを幾本も巻いたように、皮膚がひきつれている。 デリヘル嬢は、家に入るなり「なで肩ですね」と言った。僕はそれを無視して、「本番をしないか」と聞いた。デリヘル嬢は虚ろな目をして「いいですよ」と言った。 そうして僕たちはセックスをした。僕は射精したあと、また腹が痛くなり、トイレに駆け込んで下痢をした。 「下痢ですか。酷い音がしました」 「そうです、下痢です。さいきん下痢ばかりします」 「奇遇ですね。私もさいきん下痢ばかりです」 デリヘル嬢はそう言ったあと、トイレ借りて良いですか、と聞いた。僕は良いですよと答えた。 デリヘル嬢がトイレに行っている間、僕はなんとなくデリヘル嬢のバッグを覗いた。そこには一個の拳銃があった。 酷い音が鳴った。下痢をしているのだろうと思った。その後、水を流す音がした。デリヘル嬢はトイレのドアを開けた。その瞬間、デリヘル嬢はぎょっとした顔をした。僕が彼女に拳銃を向けていたからだ。 「撃ってくれますか。私は死にたいのです」 そう言ってデリヘル嬢は目を瞑った。 僕は引き金を引いた。部屋の中に轟音が鳴って、デリヘル嬢は脳漿を霧のように散らせながら、その場にくずれ落ちた。 そして僕も自分のこめかみに銃口を当てた。しかし、自分ではやはり撃てなかった。やがて部屋に警官が入ってきた。僕は彼に銃を向けると、警官は拳銃を抜いた。僕はその場で下痢を漏らした。警官は鼻をつまみながら発砲した。銃弾は僕の腹部を打ち抜いた。腸が破れたのか、血とともに下痢が溢れた。 「下痢臭いなあ」 警官はそう言いながら死んだデリヘル嬢を死姦した。
|
|