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RSSフィード [18] 即興三語小説 ―第99回― 三語で笑顔
   
日時: 2011/03/19 23:31
名前: RYO ID:Mg90f3Po

東日本大震災、お悔やみ申し上げます。
少しでも多くの方が救助され、一日も早く復興できることを願ってやみません。
三語で少しでも、書き手が、読み手が、明るくなりますように。

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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲必須お題:「介入」「宵闇」「計画」
▲縛り:「必須お題を、一文で全て消化する」「現代以外を舞台にする」
▲任意お題:「鬼畜生」「お月様がまぶしい」「手弁当」

▲投稿締切:3/27(日)23:59まで
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週土曜日の22時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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 三語はいつでも飛び入り歓迎です。常連の方々も、初めましての方も、お気軽にご参加くださいませ!
 それでは今週も、楽しい執筆ライフを!

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P計画 ( No.2 )
   
日時: 2011/03/26 14:34
名前: 片桐秀和 ID:myohGuA6



 P計画への介入は、一条の星明りさえない、宵闇の最中に行われた。
 ロディは大型ヘリコプターの運転席後部にあたる、広い空間の座席のひとつに腰掛けている。ローターの回転音を聞きながら、作戦が始まる瞬間をただひたすらに待っていた。ヘリ内部が禁煙であることが、ヘビースモーカーである彼にとっては辛く、途切れることのない緊張感の中で、ハッカ味の飴を口腔内で転がしていた。かといって、ゆっくりと味わう余裕はなく、しばらく舐めては粉々に噛み砕き、そしてまた新しい飴を口にする。
「落ち着けよ、ロディ。こっちまでハッカの匂いが漂ってるぜ。まるで芳香剤がきつい便所の中にいるみたいだ」
 そういったのは、今回の作戦をともに遂行する相棒・ジットだ。軍学校からのなじみで、お互い軽口を叩ける仲間といえる。
「すまない、ジット。何か口にしていないと、どうも落ち着かないんだ」
「おいおい、そんなに緊張するなよ。こんな任務、俺たちにかかれば楽勝さ。俺としては作戦が終わったあとのこと、いかに余暇を過ごすかが問題だ。ティミーにするか、エランダにするか、悩みどころだぜ」
 ジットは薄っすらと髭が伸びた口元に笑みをつくる。その笑みにつられて、ロディも思わず頬をゆるめた。そして、思うのだ、ジットもまた、少なからず緊張していると。沈黙の中、頭の中が不安一色に染まってしまうのを恐れている。それほどに、今回の任務は――。
 ジットとのたわいない会話が一段落すると、ロディはヘリの窓から地上世界を見下ろした。沈んだ茶色の屋根が、地表に何百と見て取れる。昼間であれば、地中海に面したこのあたりは、まるで楽園といった様相をあらわす。降り注ぐ太陽光が白い壁に反射し、だいだい色の屋根が映える。海はどこまでも透明で、潮の香りを含んだ海風が、照りつける太陽にほてった身体の熱を洗う。セレブリティらに評判がよく、近年では、別荘地として多くの外国人観光客も押し寄せていた。しかし今、そこに人の気配はない。目立つのは常夜灯の控えめな明かりだけで、民家や種々雑多な施設のどれもが不気味に沈黙していた。
「ちくしょう」ロディは思わず罵りの言葉を吐いていた。「ちくしょう、Pの奴、どうしてこんなことを」
「考えるなロディ。俺たちはただ任務を遂行するだけ。Pのやつをぶっ殺すだけさ。周到に、迅速に、確実に。考えることがあるとするなら、そのみっつだ。それ以外のことを考えたら、お陀仏するのは俺たちのほうになるぜ」
 ジットはそう語りつつも、どこか己に言い聞かせているようにもロディには思える。
 ――いや、それもそうだな。Pは、俺たちのかつての仲間は、踏み越えてはならない一線を越え、今や歯止めが効かない怪物になりはてた。もうやつはあの時のやつじゃない。これから向かう先にいるのは、ただひたすらに打倒すべき相手だ。

 ヘリが空中でその位置を固定した。即座に降下の合図が降りる。先行したジットに続いて、ロディもワイヤーを使って地上におりたった。人の気配をまったくというほど感じない静けさの中で、常夜灯に焼かれる羽虫の音が聞こえる。二人は対象を目掛けて、サブマシンガンを構え、ゆっくりと前進していった。
 パリパリ。パリパリ。
 足元から枯葉にヒビが入ったような感覚が伝わる。ロディはそれでも足元を確かめない。そこにあるものが、一体なんであるか、彼はとうに知っていたから。
 対象Pが潜んでいると情報があった広場が近い。言葉数は減り、息遣いだけを聞く。
 二人は広場に入る直前、最後の確認をした。
「いいか、俺がひきつける。ロディ、おまえがやつをしとめてくれ」
「わかった、死ぬなよ。ティミーだか、エランダかが待ってるんだろ」
「ああ、そのうちそんな名前の女を探してみるさ」
「なるほどな。そのときは俺も手伝おう」
「おう」
 ロディとジットは最後に視線を交わし、そしてお互い深く頷いた。覚悟を決めた。
 それと同時にジットが駆け出す。携えたサブマシンガンを打ち鳴らし、対象の前を全速で横切る。
 ロディがそれに続く。注意を逸らされたはずの対象Pを確実にしとめるために。
「うーわー、やられたー」
 ジットが絶叫した。
 ロディの中で感情が爆発した。
 ――く、ジットが、ポテトマンのポテト光線にやられてしまった! ポテト光線にやられたものは、身体をポテトチップスに変えられてしまうというのに。おのれー、人類を全てポテトチップスに変えてしまおうという恐ろしい計画を立てたポテトマンめ。この街の人々をポテトチップスにするだけでは飽きたらず、俺の戦友にまで手を掛けるとは。絶対に俺が敵を討ってやる。
 ロディが対面したポテトマンは、ジャガイモ状の頭部をもち、黄色の全身タイツ、背には赤いマントをたなびかせる怪物だった。
「食らいやがれ!」
 ロディは手にしたサブマシンガンをポテトマン目掛けて乱れうち、手榴弾を投げて、最後は肉弾戦までしたのだけど、ポテトマンには効かないようなので、最後は食べてしまった。
「ふう、ポテトマンを倒したぜ、しかし、犠牲はあまりに大きい。俺は決して忘れない。ジットのことを、この街の人のことを。あ、悪い、ジット。つい踏んづけてしまったぜ」

 こうして、P計画は名もなき兵士たちの働きによって、壊滅したのだった。


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何も考えずに書いたらこうなってしまいました。ごめんなさい。

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