Re: 即興三語小説 ―今年最後の三語ですよ― ( No.2 ) |
- 日時: 2014/01/05 18:53
- 名前: マルメガネ ID:VWicUX..
何かのイベント
大の男が二人よたよたと脂汗を垂らしながら巨大な鏡餅を運ぶ。 鏡餅は紐をつけた大きな木の板に乗せられて縛られ、それに棒をさして担ぎ上げる二人の男がよろけるたびにぶらぶらとブランコのように揺れて非常にあぶなっかしい。 鏡餅の大きさもさることながら重量もかなりある。 彼らが向かう新年の会場からは、特大の大釜で煮たてられている小豆の匂いがしていた。 特大の鏡餅でお汁粉を作るのだ。 「ひーはー 重かった」 担ぎ上げていた鏡餅を下ろした彼らはため息をつき、滲んだ脂汗をぬぐう。 別の担当がその鏡餅を大きな玄能をふりかざして打ち据えて割るが、勢い余って敷いていた大きな板まで割った。 紆余曲折はあったが、砕かれた鏡餅は特大の大釜に放り込まれて小豆入りのお汁粉としてふるまわれたのだった。
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