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RSSフィード [247] 即興三語小説 ―銃と芸術-
   
日時: 2015/04/12 21:52
名前: 朝陽(代理) ID:EWTWbijc

 主催者様がしばらくお越しになれないとのことで、一時的に代行させていただいております。
 常連さんも飛び入りの方も、どしどしご参加ください!
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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。
▲お題:「ガバメント」「電気スタンド」「デッサン」
▲任意お題:なし
▲表現文章テーマ:なし
▲縛り:なし
▲投稿締切:4/19(日)23:59まで 
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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Re: 即興三語小説 ―銃と芸術- ( No.1 )
   
日時: 2015/04/18 17:44
名前: マルメガネ ID:j72Wobks

 点された電気スタンドがコルトガバメントのデッサンを照らし出している。
 その奥でスケッチブックに走らせる鉛筆の音がし、男がデッサンを続ける。
 彼が描くのはほとんどが銃ばかりで、人物あるいは風景画といったものは少ない。
 モデルガンとして置かれたコルトガバメント。しかし、それはあくまでも彼にとって写生の対象であって、武器としての価値観はほとんどといってもいいほどなかった。
 しかし、それが覆る事件が起こった。
 一発の銃声が轟きわたり、せっせと写生に勤しんでいた彼が負傷したことだ。
 犯人は誰なのか。それとも偶発的な事故なのか。
 警察や鑑識がせわしなく事件のあった彼の自宅を捜査し、現場検証を行ったが、デスクの上またはその周辺に描き散らかされた絵画、デッサンのたぐいがあるのみで、周辺の聞き込み調査にあっても誰もが納得するような証言は得られず、事件の真相解明には時間がかかると思われた。
 負傷した彼の容態だが、幸いにも致命傷にならなかったが、当日のことを知る人物としては、コルトガバメントの写生をしていた男であり、当局は回復を待って事情を聞くこととしたのだった。
「その時、何が起こったのですか? お聞かせ願います」
 容態が回復したと聞いた刑事が病室の男を訪れ、事件当日のことを聞いた。
「特に何も。僕は、単にお気に入りのコルトガバメントを写生デッサンしていただけですよ。そしたら、突然撃たれて…」
 男は声を詰まらせ、そう刑事に答えた。
「暴発したということですか?」
と刑事が聞き返す。
「いえ、銃の取り扱いはまったく分かりません。物を写生することだけが取り柄ですから」
 男が答える。
 刑事は頭を捻った。
 部屋には男しかいない。
 外部からの犯行であれば、何かしら証拠があるはずだ。
 刑事は男から聞いた事情をもとに、行き詰った捜査のやり直しを提案した。
「ややっ なんだこれは?」
 科学捜査班のメンバーがそろって頭を捻った。
 彼の家から捜査物件として押収したモデルガンのコルトガバメントとそれを写生したデッサンを調べていると、描いたデッサンからかすかに煙硝反応が認められたからだった。
「そんなばかなことがあるものか」
 分析官が叫んだ。
「モデルガンからの煙硝反応は?」
「ありませんね」
「どういうことだ。絵に描いた銃が暴発した、ということになるのは納得がいかない」
 しかし、そこにあるのは事実。
 科学捜査班の報告を受けた刑事は思った。
 もしかすると、絵に魂が宿り、それによって絵が動き出して彼を撃ったのではないか、と。
 結局のところ、この事件の真相は謎に包まれたまま終わり、病院から帰ってきた男はどういうわけかモデルガンのコルトガバメントを手放し、そして銃そのもののデッサンは一切しなかった。
 そして当局に物件として押収されていたデッサンが返却されると、彼はそれをことごとく切り刻み焼却して処分したのだった。
 事件はこうして闇に消え、ごく普通の日常が戻った。

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