Re: 即興三語小説 ―来週だけで残業が20時間オーバーな予感― ( No.1 ) |
- 日時: 2013/06/03 00:16
- 名前: 星野日 ID:2fAfiPXM
公衆トイレに入り、便器に腰を下ろすと、目の前のドアの一部が濡れていた。水? いいえケフィアです。みたいな。いやいや、なんだこれは、ありえないぞ。と混乱する。それはなんて言うか、ケフィア、えっとつまり、ヨーグルトチックな色合いで、ウルルとドロロみたいな感じの質感で。白い……あ、いやうん。岩絵の具で白(びゃく)というと、粉々にすりつぶした顔料の粒度が一番細かい場合を言うのだがつまり、それを水に溶かすと色鮮やか、かつ滑らかな泥のようにうんやめておこう。 冷静になって落ち着ついて冷静になれ。 そうだ。この個室に俺が入る前に、一人の男が入っていた。それは仕方ない。公衆トイレとは誰もに公開されたパブリックな場である。つまり、そんなパブリックな場所でアレ、つまりキングのクラブがクイーンのダイヤにジャックしたときのロイヤルストレートを、仮想の娘を対戦者に一人でプレイしたとかそんな非常識なことを前任者がしたとは到底考えられない。 ヒンドゥー教に伝えられる神酒ソーマは、一説には乳酒であると考えられている。このパブリックスペースで、ヒンドゥーめいた秘儀が行われ、その時この神酒が神なるトイレドーアに捧げられたというのならば、あり得るかも知れない。試しに匂いを嗅いでみよう。臭い。ヨーグルトとかチーズとかそんな次元を通り越して臭い。発酵臭すらする。やはりこれは聖なる神酒ソーマであるのかも知れない。ドアにベチョってくっついた感じがそんなに高尚そうでないし、せいぜいどぶろく……いやいや、変な想像をしてしまった。うん、白ビール。白ビールとかその程度かも知れないね、うん。そうだ、白ビールに違いない。 ペロ……うんやっぱあれだよ。ほんとこの部屋に前に入った人には失望だよ。 ド変態じゃないか。ここ、女子トイレだぞ。
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下品ですみません。。。
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