うろ覚え名言の一 ( No.1 ) |
- 日時: 2011/01/08 00:48
- 名前: 片桐秀和 ID:me/KDOio
――ここはとても良い所だ。でも、ここより他に行けるところがあるなら、耐えられる場所ではないんだ。
井上ひさし『青葉繁れる』からのうろ覚え
主人公の誰だかが言っていたと思う言葉。孤児院(?)かどこかで暮らしていて、現状に嫌でも満足したつもりでなければ、生きていけないという文脈で書かれた文。すごくはっとしたのを覚えている。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.2 ) |
- 日時: 2011/01/08 11:15
- 名前: 昼野 ID:6w8Grf.2
知識に関しては悲観的に、意志に関しては楽観的たれ。
誰が言ってたのかは忘れましたw
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.3 ) |
- 日時: 2011/01/08 19:07
- 名前: 弥田 ID:6fsT27/c
見わたす限りの砂漠です。 その中で、ぼくは成長していく壁なのです。
安部公房の壁のラストっす。名言なのかどうかはよく分からないっす。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.5 ) |
- 日時: 2011/01/25 18:47
- 名前: ω ̄) ID:3CXnvcxo
「えぇ? 旦那、そんなこと仰ったって あっしが泣いても、お嗤いになるだけでさあ、、。」~ファウスト
「奥様、生きてりゃ悪いことばっかじゃ有りませんね、たまにゃ良いことも」~モーッパッサン《女の一生》 長編 最後に、乳兄弟の女中ロザリーが、主人公ジャンヌに言う言葉。放蕩息子が、女と駆け落ちし財産をすって、女が出産で逝き、赤ん坊をロザリーが巴里から連れて帰り、ジャンヌと二人で抱きかかえ乍ら 言う台詞。 「バカ奴!」マリー・アントワネット:遠藤周作 子供みたいなルイ16世とマリー夫妻と会話した後、宰相?か大貴族が呟く言葉。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.6 ) |
- 日時: 2011/01/10 23:17
- 名前: 昼野 ID:PCiibaaU
「俺を舐めやがって!」
ヤン・ソギルさんの「血と骨」です。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.7 ) |
- 日時: 2011/01/11 19:57
- 名前: みーたん◆y1V/e.aJ9w ID:8beVA4U.
空腹という感覚がどんなものかさっぱりわからないのです。
太宰の人間失格より。 こればかりは、いくら考えてもわかりません。 心中未遂まで追い込まれた太宰ですから、私程度が理解しようとすることが何とおこがましいか。でも気になってしまう。そんな言葉です。
名言かはわかりませんけどねっw
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.8 ) |
- 日時: 2011/01/11 20:57
- 名前: ω ̄) ID:JJd.xPZU
「女中のお供の付いた、若い美人なんて・・・必要ない。」
白い画布 バゼーヌ芸術論
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.9 ) |
- 日時: 2011/01/12 02:33
- 名前: 新地 ID:VMWTiUH.
遠い遠い、スウィートな空の色だな。世界が救われたものでなければならないという気がほんとうにしだした。
倉田百三の出家とその弟子です。 読み返すと恥ずかしくなりそうなので、あえてこのまま覚えておきますw
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.10 ) |
- 日時: 2011/01/12 23:36
- 名前: 片桐秀和 ID:uhxiIJfU
「甘えているんだよ」
森博嗣のS&Mシリーズのどこかで見た言葉。『笑わない数学者』あたりだったなかあ。萌絵というキャラクターにズバっと言っていたが、今は自分自身に言いたい。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.11 ) |
- 日時: 2011/01/14 12:34
- 名前: ω ̄) ID:WqmUIMJI
あたしをあたしと認め、駆け寄って来たのは 犬だけであった。 『帰還』;矢部透
[オデユッセイア]オデユッセウスが、20年振りに故郷の島イタケーへ乞食姿の老人になって帰って来た時、彼を彼と認めて駆け寄ったのは、老犬アルゴス一匹だった。誰一人、彼がこの島の領主だとは気付か無かった。しかし、まう立ち上がる気力の無かった犬虱だらけのアルゴスは、横たわったまま、尻尾を振って主人を迎えたが、その直後 ・・・。~ホメーロス
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.12 ) |
- 日時: 2011/01/14 16:49
- 名前: 蜂蜜 ID:rpMp9WQ6
「人生はシラフで生きるべきだ」
出典はかなりあやふやだけど、記憶が正しければ 大江健三郎『万延元年のフットボール』
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.13 ) |
- 日時: 2011/01/15 17:55
- 名前: HAL ID:o1STJyak
- 参照: http://dabunnsouko.web.fc2.com/
「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている価値がない」
たぶん大体あってます。チャンドラー、フィリップマーロウものの中のどの本だったかはいまいち記憶が……
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.14 ) |
- 日時: 2011/01/16 13:55
- 名前: 楠山歳幸 ID:N.LTqylE
「ただ頼め、姫路ヶ原のさしも草。我、世にあらん限りは。 存命の偽り無くば、やがて御世に、出で船の……」
若い頃建築の現場仕事で喘いでいた頃に見つけたものです。義経の都落ちの場面です。後にジンギス汗になったという説は無理があるそうです。 すみません、小説ではありません。僕の場合小説だと「おにいちゃんなんかぜんぜん好きじゃないんだからね!!」的なものになってしまいますもので。
失礼しました。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.15 ) |
- 日時: 2011/01/17 17:45
- 名前: 片桐秀和 ID:WXVvW6ag
「眠れ、眠れ、世界は存在しない」
大江健三郎さんの万延元年のフットボールから。この言い回し大好きで、時々思い出します。朝起きたくないときに、これを唱えると、あーら不思議、気持ち良い二度寝が約束されます。お薦めはできませんがw。
沢山のうろ覚え名言を寄せていただき、スレ主としては嬉しい限り。もっと溜まったら、個人的うろ覚え名言傑作選をこっそり開催したいと思います。これからもよろしくお願いします。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.16 ) |
- 日時: 2011/01/17 17:48
- 名前: 片桐秀和 ID:WXVvW6ag
「わしゃあ、人喰い人種に捕まってもうた」
筒井康隆の人喰い人種という短編の書き出しだったと思う。こんな書き出しを書ける人になりたいと思った。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.17 ) |
- 日時: 2011/01/17 19:36
- 名前: HAL ID:XsCEgdLg
- 参照: http://dabunnsouko.web.fc2.com/
――どうあっても嫌なことや汚いものには出会う。それが生きるということだ。
宮部みゆき『名もなき毒』より。細部が違うような気もします……。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.18 ) |
- 日時: 2011/01/17 23:22
- 名前: 楠山歳幸 ID:5Cm13FYA
「でもわたしたちは人間で、どうしようもないくらいに人間で」
弥田さん。 Fish Song 2.0
……まさか「おにいちゃん」ものと思われる方はいませんよね(?)。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.19 ) |
- 日時: 2011/01/18 08:48
- 名前: ゆうすけ ID:atTFQJvM
「責任は重いほどいい。それが人を作る」 山岡荘八の徳川家康。
「追いつめられたら笑え。それが不敵な笑いとなり、余裕が生まれる」 池波正太郎の真田太平記。
百花繚乱の様相ですね。言葉の持つ力は素晴らしいです。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.20 ) |
- 日時: 2011/01/20 03:31
- 名前: 新地 ID:e8SPhEJ.
貴方を 貴方を詩にかいて称えよう
アフマートワ詩集より。 今でもアフマートワの言葉はいくつか覚えていますが、これは、とくに創作がうまくいっているときに思い出します。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.21 ) |
- 日時: 2011/01/21 22:14
- 名前: OZ ID:Pcx574CI
「前貼りを剥がすのが痛いので日活ロマンポルノはやめた」
著者:二代目一条さゆり 作品:伝説のストリッパー (幻冬舎文庫)
相当にうろ覚えです。 さすがに日活ロマンポルノはないか。 ATGだったかもしれないですが、覚えていません。
前貼りの痛みを基準にして 人生の方向性を決めてしまう作者の言葉に 自由で自然でおおらかな価値感を感じて 衝撃を受けたことを覚えています。
うろ覚えですけど。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.22 ) |
- 日時: 2011/01/22 01:50
- 名前: 無線 ID:LZCNUMwc
『「ねえ、毛糸玉を切り裂いてもいい?」 「いいですよ」』 ムーミンシリーズ の、どれかより。 その後、ちびのミィは何の意味もなく毛玉をズタズタにしていた。いったい、どういう意味があったのかいまだに解らないけれど、それってなんか、イイよね、と思った。
『車の窓から投げた瓶はバン、と破裂したような音を立てて割れた。 「俺もあんなふうになっちまえばいいんだ」 ナントカ君はぽつりとそう言った。 どうでもいい、というのがナントカ君の思想そのものだった』
絲山秋子 逃亡くそたわけ より。
ヒューカッコいいー、と思ったけれど、別に、なんか、そうでもないような気がするがやはりカッコいいなと思った。
『やめた。俺はもうやらない。豚の糞を捏ね回した方がまだマシだぜ。俺はやめた。好きにしな。さあ、俺を殺せよ……』 チャールズ・ブコウスキ- くそったれ少年時代 より。
技術の授業中に手を切って流血した黒人少年から技術の先生への言葉。なんでそんな些細なことでそこまで辛辣でやけっぱちになれるのか、まったくわからないが、これぞ魂の叫びだと思った。多分間違っているけど。
『僕はしたい、いろんな色(虹色だったかも)の糞を!」 トリスタン・ツァラ ダダ宣言のどれか。 んなもん勝手にすればいいのに、わざわざ人前に出てきて大声で言うことに感動した。たしかこの時、ツァラは21、2歳。馬鹿みたいな言い方だが、これはまさに青春そのものだと思った。思い出すと今でも胸が熱くなる。うろ覚えだけど。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.23 ) |
- 日時: 2011/01/22 20:02
- 名前: 片桐秀和 ID:Opo0UrvM
「あの大通りに向かって走り出すのだ」
完全に出典を忘れました(日本文学だったとは思うけど)。駆け出したい気分の時、今とは違うどこかに向いたいと思う時、ふと思い出したりします。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.24 ) |
- 日時: 2011/02/15 05:22
- 名前: ω ̄) ID:WEZB6hFA
「人にちょっとした頼み事(用事)でも、しちゃいけませんね。相手に大きな負担になるから」幸田文:随筆家 継母から時計を修理するやう頼まれて、田舎から送って来られたが・・・婚家の酒屋が90度地面に向かって傾き、すっかり身動きする気力も無く。継母が催促するんで、父の幸田露伴が出て来て、娘に何とか時計を包ませ、田舎の継母の所へ送り返させる。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.25 ) |
- 日時: 2011/01/31 05:09
- 名前: ミカン ID:cARn5YLc
「バカっ☆ そっちだとキミも逝っちゃうんだからねっ! いい? たとえみんなが明るいほうへ逃げてたって、キミまでそれに飲み込まれてそっちいったんじゃ、みんなといっしょに燃えて死んじゃうんだから! 黒こげになって、……はあはあ……、みんな焼き芋みたいに焼かれて、……なのに誰も食べないんだよ! キミのことは……ボクが……、たすけるから、キミは、ボクとこれからも生きていくんだから、死んじゃダメなんだよキミは、みんななんかより、何よりボクのほうを信じるんだよっ、一生けんめいボクにしがみついているんだよっ。ボクらは2人だけでも……、そっちの明るいほうじゃない、あっちの寂しくて真っ暗なほうへ進んでいくんだよ。たった2人で、細いあの道を、まっすぐけんめいに歩いて、あの暗がりに向かって、あの奥に灯る幽かな光だけを目指して、進んでいくんだよ。……ただそれだけが、この一本の道だけがボクとキミの助かる道なんだからねっ、だからキミは、ぜったいにボクから離れちゃダメなんだからねっ!」
坂口安吾 『白痴』
場面は太平洋戦争末期の、たしか東京大空襲の夜。主人公のボンクラ男が頭の弱い女を連れて逃げる際にまくし立てる長めのセリフ。 卑小な命が煌めいていてけっこう好きだった小説の、佳境に出てくるセリフを、なぜか掻い摘みもせずにうろ覚え引用。 「あの大通りに向かって走り出すのだ」の出典はこれかもと思いましたが、セリフの意味が逆なので見当違いだと思う。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.26 ) |
- 日時: 2011/02/10 07:48
- 名前: hosinoda ID:DWDZ7GTQ
(主人公の病気を治すために、いろいろ試してみようという男の子) 「お前、チョコレートは食うなって言われているんだろ」 「そうだよ」 「なのに病気が治ってないって事は、チョコレートを食べれば病気が治るかもしれないってことさ。チョコレートを試してみようぜ」 「チョコなんかで病気が治るもんか」 「いい事を教えてやろう。昔、えらい博士が患者にパンに生えたカビを食べさせた。するとその患者はみるみるうちに元気になったのさ。それがいまのアスピリンだ」
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.27 ) |
- 日時: 2011/02/21 01:47
- 名前: 新地 ID:f332UGQ.
幸福感とは、川の底に光る一粒の砂金のようなものである。 太宰治の斜陽。
読んでいても思わずはっとする一言ですが、NHKの太宰治特集で朗読されたこの言葉を聞いて、色々と考えたのを覚えています。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.28 ) |
- 日時: 2011/02/22 16:54
- 名前: 竹河草 ID:FmewijzU
「女はね、女に嫉妬するんじゃない。その女の未来に嫉妬するのよ」
恩田陸さんの「三月は深き紅の淵で」のどこかにあった言葉。 まったくその通りだと頷くばかりです。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.29 ) |
- 日時: 2011/02/23 12:37
- 名前: 言葉に惹かれて ID:elJqvacM
『……歩く人が多ければ、それが道になるのだ』(魯迅『故郷』より)
「……」の部分に、もう一言くらい何かあった気がします。 思わず高村光太郎の詩とまじって、「僕の前には道はない」とか、入れそうになりました。
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Re: うろ覚え名言劇場 ( No.30 ) |
- 日時: 2011/04/23 20:13
- 名前: OZ ID:pK6S7RD6
「一つで十分ですよ!」
映画「ブレードランナー」の冒頭に登場する日本食?屋台のおっさんのセリフ。 主役のハリソンフォードの暴挙ともいえる過剰発注を、必死になだめようとする おっさんの言葉は切実だ。
ただし、実は「二つで十分ですよ!」だったかもしれない。
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