ホームに戻る > スレッド一覧 > 記事閲覧
RSSフィード [24] 詩の乱
   
日時: 2011/04/10 02:19
名前: 百舌鳥 ID:r0iYz0jI

ミニ・イベント板が三語小説に占拠されようとしている今!
勇者たちをかき集めて詩の一時間イベントを開催する!

テーマ『累卵』(ひらがなとして使用しても可)
       (言葉を使用しなくても内容がテーマと一致していれば可)

制限時間 4月10日午前三時

お代はいらない、寄っといでーw

 

メンテ

Page: 1 | 全部表示 スレッド一覧 お気に入り 新規スレッド作成

汚れたる者はさらに汚れたることをなせ ( No.1 )
   
日時: 2011/04/10 02:30
名前: 昼野 ID:CEBWG1wI

 心という建築がある
 誰も手を触れなくても
 大地の恐ろしい揺れがなくても
 自らの重みと不安定
 脆弱さに瓦解しそうになっている
 喘ぐ喘鳴がここまで聞こえてくるようだ
 建築の向こうには、青い海が広がっている
 灰色の建築とは対称に、青色の原色に満ちている
 いっそのこと倒れてしまえば
 病んだ建築は
 暖かい海に回収される
 それはとてもとても気持ちよいこと
 建築はそれでもなお立ち続けようとしている
 願いを願う神を
 信ずることもなく

メンテ
はっし、むね、うずむの ( No.2 )
   
日時: 2011/04/10 02:46
名前: 端崎 ID:QfTBP7Uw




腿の夜と、脂粉のにおいがおんなじで
その日の夕が詩になった。

よつとせばかりがまぜこぜに
ぐにゃりの地層になってから
あなたをゆんでで、かきまぜる、つたなさ。

おとつい、あなたの夢をみた。
そのまえ、あなたの夢をみた。

いつかの朝になぞられた、なぞられなかった、たんじゅんが
ゆんでで、あとを追うような、つたなさ。

染められにゆく、
ぬれた、あなたの、におい、が
ぐにゃりを、さきに、染めてゆくので

ゆんでをつかうような、つたなさと
ぐにゃりに、うつる、ぐにゃりの、つたなさ。


メンテ
Re: 詩の乱 ( No.3 )
   
日時: 2011/04/10 02:53
名前: kawada ID:Wv0If4QQ

バランスなんだと教わりました
ちきゅうとぼくら
かみさまのトランプタワーなんですね

たとえば水があります
水素が二つに酸素が一つ
このくっつく角度が違うだけで
僕らは生まれていないんです
 
詳しいことは知りません
でもそうなんだって教わりました

ほかにもいろいろありますよね
ほら太陽の大きさと距離とか
月の存在と重力とか

卵を重ねたような場所で
綱渡りしているのが僕らなんです
ならしかたないことだよね
ちょっと落ちて割れるくらい


バランスなんだと教わったんです。
三人いると二人が話して、僕は黙って笑います。

バランスなんだと教わったんです。
あの子が恋をしたならば、僕は失恋しています。

バランスなんだと教わったんです。
だから僕が死んだなら、きっと何かが生まれるでしょう。


うん、やっぱりそうなんだよね
案の定床がべちゃべちゃだ

メンテ
あなたなあなた ( No.4 )
   
日時: 2011/04/10 18:24
名前: 弥田 ID:sEdlNfjo

 蹴り上げた石の内に
 眠るあなたを見た。
 やすらかな目尻にうっすら
 涙がたまって玉となって
 まるで子猫の卵のように
 ころころ可愛くまるまっている。

 吹き渡る向かい風に
 煙(けぶ)るあしたを聴いた。
 夜の次にはいつだって
 黄金の太陽が昇ることだろう
 あなたがそれを信じているから
 私もそれを信じているのだ。

 寄せて返す波の運動に
 めくるめく痘痕(あばた)を認めた。
 見よ彼の容貌を
 総毛立つような醜さを
 そのちいさな瞳に映った
 私を見つめる私を見つめる。

 原子の核のそのまた核に
 無数の無限の卵があった。
 その身ひとつに万象はらんで
 ゆえになりえぬ万象うらやむ
 矛盾の夢想の卵があった。
 あなたのあなたのあなたのあなたの
 あなたのあなたのあなたのあなた。
 無数の無限の矛盾の夢想の
 あなたのあなたのあなたのあなたの
 まるい、まなざし。

メンテ
Re: 詩の乱 ( No.5 )
   
日時: 2011/04/10 04:07
名前: kawada ID:Wv0If4QQ

 お疲れ様です。久しぶりにTCでなんか書いた気がしますね。結果は……このとんだ恥さらしが!

 さて、以下にちょっとだけ感想を。

>汚れたる者はさらに汚れたることをなせ
>昼野さん
 抽象的な世界であるはずなのに、読んでるとなぜかその光景が浮かんでくる不思議。
 言ってることがド直球なのに、カッコ悪くならないのがすごいです。
 『喘ぐ喘鳴』とか、せせっこましい私なら気になっちゃう反復も、すっといけるのはスタイルがカチッとしてるからでしょうか。
 たいへんにかっこいい詩だと思います。 


>はっし、むね、うずむの
>端崎さん
 うわあ。エロい。そしてなんだこの完成度は。
 あれ? リズムおかしくない? って思った部分も、音読してみると結構自然で、調子が一本じゃなく考えられてるなあと感じました。
 後、エロい以外になんかあるんじゃないかと思って、色々考えたんだけど全然わからなかったからあきらめて寝ます。いいよね。


>あなたなあなた
>弥田さん
 超ひも理論の11次元丸めこみですねーとかどうでもいいことを言ってみたり。あれ?最近は13なんでしたっけ? どうでもいいや。
 オチ、とおっしゃっていた通り、全体で一番まとまってる構成なんじゃないでしょうか。
 なんだか小説で言うと群像劇みたいな感じのシステムですね。セクターごとがゆるく連関して、最終的に高みへと連れてゆくというか。文章も相変わらず上手いし。やっぱりカッコイイと思います。

メンテ
Re: 詩の乱 ( No.6 )
   
日時: 2011/04/10 19:51
名前: 昼野 ID:CEBWG1wI

感想です。

>はざきん
正直、内容はわからないけど、言葉のセンスが溢れてるなと思いました。

>kawadaさん
語り口がいい感じで、すっと作品に入ることができました。切ない。

>弥田さん
弥田さんらしい感じですね。円形フェチなところがバタイユの眼球譚を思い出しました。

メンテ
Re: 詩の乱 ( No.7 )
   
日時: 2011/04/10 22:53
名前: 端崎 ID:QfTBP7Uw

感想ですー。

>>ひるのん
ひるのんの詩だー、という新鮮さがひとつ。
言葉遣いだけでなくて、形式もわりあいにかっちりしているということへの驚きがひとつ。
「喘鳴」というチョイスが好みなのがひとつ。ほんとにいいと思います。
あとタイトルがついてることへのうれしさがひとつ(ぁ
おつかれさまでした。参加ありがとうございます。うれしい。
>>ぼく
縦がみじかいですね。しょうがないかどうかはともかく。
>>川田さん
はんぷてぃーだんぷてぃーは生卵だからもとにはもどらないのだ、とどこかのおねえさんからむかしきいたのですが、あしからずぼくにはむつかしい話でございます。
一見なんでもないような、むつかしくもみえない、そんなことばばかりで、ちょっとほんとにせつない。つおいなー、と思います。
なんか、そういうのほんとに、むつかしい気がしますし、いいなあ。
ご参加ありがとうございます。勉強になります。
>>弥田さん
この詩、もっとつよくなる気がするんですけど、どこがどうなったものかは、ちょっと判別がつきません。ごめんなさい。でもなんか、こういう感じなんですね。ににん。あなたのあなたのあなたのあなたのリフレインの第四連での登場に、ぼくが対応しきれていないのかもしれません。第四連、いいと思うんですけど。かすくてごめんなさい!
うーんうーん。ぜひまたやりましょう。
ありがとうございました!

メンテ
Re: 詩の乱 ( No.8 )
   
日時: 2011/04/11 00:21
名前: 弥田 ID:wBItrOSA

感想すー。

>昼野さん
なるほど、詩だとこうなるのかー、とw
最初の一文がめためた好きです。建築!
喘ぐ喘鳴の反復も指摘されるまで気付かなかったすねー。すげー。

>端崎さん
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃー。
ほんとなに食ったらこんなの書けるようになるんでしょうね。
ぱねー!

>kawadaさん
なんだか構成が歌詞っぽいですね。かっけー。
せつなさに涙しました。いま絶賛ぼっち中だし、ちょっと余計にストレートにね!
ずっかーん、ときたのですねー。

>じぶん
やっちまったー。

メンテ
Re: 詩の乱 ( No.9 )
   
日時: 2011/04/11 01:06
名前: 百舌鳥 ID:ToI3Sb6.

皆のもの、ご苦労であったw

>ひるのん
んーんーんー、どうしてかな。ひるのんが書く小説より、ずっとずっと説明くさい。直前までやってた三語小説の影響かしら?
ひるのんの小説は詩よりも詩的だから、詩を扱いかねるのかなぁと、そんなことを思いました。
でも、ひるのんが書くものは、小説にしても詩にしても、どちらも祈りなんだよね。

>はざきちくん
あらら、どうしたことかしら、直前にやってた一時間三語より、ずっとずっと良い出来でないのw
冒頭がちょっと構えちゃったかなぁとも思うが、後半はとても気持ちよく詠えたのではないかしらと予想してみる。
のびのびとして、実に良い。読み手ものびのびと言葉を楽しめる。

>かわださん
かわださんの詩はもしかして初めて拝見するかもー。もー。
遊びなれた男にみたいに、手馴れてるなぁと思いましたw ミクロからマクロへの視点の移動も実に軽やか。
ただ、恋は必要だったかな?と、そこだけ、ちょっと首を傾げてしまいましたが、それはまぁ、敢えて言えば、の話です。

>弥田さん
弥田さんの詩は、正真正銘、初めて拝見するですなぁ。
むん。むーんむーん。比喩を多用するのであれば、「これしかない! 他に言葉の置き換えができない!」と思わせるほどのこだわりをもっていただきたい。
時間制限のあるなか厳しいかもしれませんが、なんの為の比喩なのか、納得させてほしいのです。
手厳しいかもしれませんが、やれば出来る子、叱れば伸びる子と聞いておりますので、がんばってーwww

メンテ

Page: 1 | 全部表示 スレッド一覧 お気に入り 新規スレッド作成

題名 スレッドをトップへソート
名前
E-Mail 入力すると メールを送信する からメールを受け取れます(アドレス非表示)
URL
パスワード (記事メンテ時に使用)
投稿キー (投稿時 投稿キー を入力してください)
コメント

   クッキー保存