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RSSフィード [11] ふわふわ浮かぶそれは、確かに、確かに三語なのでした。
   
日時: 2011/01/22 22:59
名前: 片桐 ID:Opo0UrvM

今日もありますやります。一時間三語。
お題は、「煎茶」「ダウジング」「手のひら」。
多少の時間オーバーはかまいません。作品の未完結だって問題ありません。
楽しめるように書いてください。
十二時あたりまでに、あ、やってみたいかも、と思う方は投稿してください。

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ダウザー―片平吾土― ( No.7 )
   
日時: 2011/01/23 00:27
名前: 紅月 セイル ID:pLKyPr/Q
参照: http://hosibosinohazama.blog55.fc2.com/

「それで片平君、探してもらいたい男がいるのだが」
 とある家の座敷に二人の男がいた。一人は甚平を着た三十代の男。もう一人は黒いスーツを着た五十代くらいの男だ。先ほどと同じように黒スーツの男が口を開いた。
「まぁた、人探しかい?」
「ああ。我々の手では見つけることが困難なのだ」
「・・・・・・しっかりしてくだせぇ。あんた方は警察でしょ」
「申し訳ない」
「はー、まぁいいや。いつもの品、持ってきてくださればこっちとしては仕事として受けますんで」
「もちろん用意させてある」
「そうかい。なら受けますぜ、その仕事」
 甚平の男は立ち上がり壁に掛けてあった羽織を着る。
「資料はいつも通り携帯にお願いしやす」
「了解だ」
 男はそういって座敷を出ていった。
「ふぅ・・・・・・」
 残った男は足音が聞こえなくなってから首元をゆるめ息を吐いた。どたどたと歩く足音が聞こえ次の瞬間襖が開いた。若い男が現れた。
「辻本警部」
「何だい、岡部君」
「資料の送信終わりました」
「ご苦労様」
「あの、さっきの誰っすか?」
「・・・・・・そうか。君は彼にあったことなかったね。」
「はい」
「彼はね、我々の秘密兵器だよ」
「秘密兵器、っすか?」
「うむ。警視庁特殊捜査課所属の捜査官片平吾土(あづち)。日本屈指のダウザーさ」
「ダウザー?」
「ああ。君はダウジングという言葉を聞いたことないかね?」
「ダウジング?それって確かL字型の金属の棒を両手に持って石油とか温泉とか探すって言うあの?」
「そう、それだ。そのダウジングをする人をダウザーと呼ぶ」
「はぁ・・・・・・。それで、そのダウザーが何で捜査官なんか?」
「ダウジングにも色々あってね。君がさっき言ったダウジング方法はロッド・ダウジングと呼ばれるもので主に水源や鉱物を探す方法なんだ。だがね、彼はそれとは違ってペンデュラム・ダウジングという方法を使う。鎖で繋いだ振り子を使って人や物を探す方法さ」
「・・・・・・えっとつまり彼はその振り子を使って犯人を捜して捕まえるってことっすか?」
「その通り。我々がどうしても犯人を捕まえられない事件には彼が出動して代わりに捜査させるのさ」
「・・・・・・本当に出来るんすか?」
「出来る。何分私の目の前で彼はとある事件を解決に導いたんだからね」
「・・・・・・」
「だからこそ彼を警視庁特別捜査官にしてもらったのさ。ま、彼は私以外の頼みは聞いてくれないが。っと、それより頼んでおいたもの取り寄せてくれた?」
「あ、はい。明日あたり届きそうですが・・・・・・。でも何で高級煎茶なんて取り寄せさせたんです?」
「彼への報酬さ。彼は煎茶が大好きだからね」
 そういって辻本は床にあった湯呑みを持ち上げた。手のひらで湯呑みを回すと仄かに茶葉の匂いが漂った。


 数日後無事事件は解決した。
 そして、これを機に彼らの物語は動く。

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