「冷たい話」で1行~2行の作品を4人で百話作るまでみんな寝れない
冬場の廊下は、板張りのせいもあって氷みたいに冷たい。思わず爪先立ちになって歩いてしまう。同じように爪先立ちになった知らない女のひとがトイレの前にいて、「今日は冷えますね」とぼくは軽く挨拶をしてから自分の部屋に戻って、ふとんを頭からかぶり、ナムアミダブツ、と繰り返した。