Re: 冷たい話、百御伽 ( No.32 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:42
- 名前: tori ID:.EUEjsYE
すごく暑い土曜日、ぼくは遭難者みたいな心地で彼女の家にたどり着いた。昨日の帰り際、いっしょに遊ぼうと約束をしていたからだった。 汗を拭いながら彼女の部屋に入ると、彼女はDSをしながら口をもごもご動かしていた。 「何食べているの?」 「こおり」 「いいなあ」 「食べる?」 「もらえるの?」 彼女はうなずくと、ぼくに近づいてきて、唇を押しあてた。彼女のなかにあった氷が舌に押されて、ぼくの中に入ってくる。 「冷っこい?」 と目の前で彼女は笑っている。
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