Re: たねがなくともそっきょーうし ( No.3 ) |
- 日時: 2011/06/20 02:58
- 名前: 弥田 ID:hwurIi6k
黄昏は血液みたいに真っ赤な色で、 少女の中を、流れる夕べだ。
細い白い首筋を、ナイフで裂いたらいいのだろう。 いいや、それすら必要でないのだ。 その柔肌は、触れるだけでも血がにじんで、 だから、 いつだって、上気したような赤色に、穢されている。
彼女の体にはたっぷりと、男の視線が注がれて、いるから。 それだけでも血がにじんで、 だから、 いつだって、上気したような夕べだ。
みな、この時を楽しみにしている。 うかれた気持ちでこの時を迎える。 夜は闇にまぎれるから。 なにもかもが呑まれるから。
だけど今は黄昏で、 塗りつぶされた空、は圧倒的な赤色で、見上げる少女の、 ため息はやけに官能的に響いた。
処女の血で溶いた赤い顔料を、筆先にそっとつける。 少女の身体をなぞったなら、内から外から赤に染まる、鮮やかな夕べだ。
ーーーーーー 眠気のせいということで……!
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