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RSSフィード [37] ご当地小説始めました!
   
日時: 2011/09/04 21:17
名前: 片桐秀和 ID:eyYh/LA.

さあ、今日この瞬間よりまったり始まりました。ご当地小説!
改めて説明しましょう。
ご当地小説とは、TCを利用している我々が、おのおのの住んでいる(住んでいた)地域の名産、観光地、歴史、風俗、方言、などを盛り込み、小説を書いて投稿しようという企画です。何か一点でも作者として思う地元感(地元愛?)が出ていれば、ご当地小説とみなされます!

  投稿場所:このスレッドに返信する形で投稿。一般板への同時投稿も可能(その場合一週間ルールは守ってください)。
  枚数制限:なし
 作品数制限:なし
  ジャンル:不問
感想の付け方:ミニイベント板の感想専用スレッド
    期間:スレッド設置以降無期限
 地域の重複:問題なし
  参加資格:誰でもOK
 
 ※投稿の際、タイトルの横に、どこの都道府県の話か書き添えてくれると、読む方も選びやすくなると思います。お願いします。

といった感じですー。感想は別のスレッドということだけ注意してください。たくさん投稿されると、どこに感想があるか分かりにくいと考えてのことです。また、一般板へ投稿されている場合は、そちらへ感想を書くことを優先した方が、作者さんも喜ぶかも。

えっと、とりあえずスレッドとして立てますが、各地方ごとに投稿分布を載せたり、スレッド主の独り言を書いたりと、定期的にスレッド自体も更新していこうと考えてます。ぜひともこのミニイベントをお楽しみいただけると幸いです。

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うぉんたなの怪  兵庫県明石の話です ( No.2 )
   
日時: 2011/09/05 23:15
名前: 時雨樹舘 ID:V07AvWcE


 魚の棚商店街、通称「うぉんたな」は今日も賑わっていた。干し蛸の匂い、店の上の大きい蛸の看板、やけに魚屋が目立つ通り。
「はぃはぃはぃー!安ぅいよォ――!!」
 あちこちから聞こえる客寄せの声。
 そんなうぉんたな、端から端まで通りきるまで何人の人にぶつかるか分からない。数える人などいないだろう。まともな人ならそんなことを数えずに、店の方に夢中になっているはずだ。そうに違いない。
「97、98、99……あああっ!100超えたぁっ!」
 が、今日私はぶつかってきた人の数を数えるので必死だった。それは最近の噂と言うか何と言うか……ともかく、そんなことが私の学校で流行っているからだ。
 端から端まででぶつかった人が100人を超えると、何か悪いことが起こる。
 内容を端折るとこんな感じだが、その悪いことは必ずうぉんたな内で起こると言う余計なオプションまで付いているため、とにかく厄介だ。
 こうなったらさっさとうぉんたなを抜けてしまうに限る。
 私はそう考えて少し早歩きになった。
「……って、うぉあぁぁっ!何や何や何やっ?!」
 途端に何かに滑って転ぶ。
「すまんなぁ嬢ちゃん、蛸逃げ出したねん。ひろてくれるか」
「うぅ……痛いなぁほんまにもう」
 どうやら私がつまずいたのは蛸だったようだ。何にせ生きた蛸はたちが悪い。発泡スチロールの箱から逃げ出そうともがいた挙句地面に落ちてぬめぬめと這いまわっていたりする。そんな時は大抵店のおじさんが拾って元の場所に戻し、ついでに値札を蛸の上に貼り付けたりするのだが……。
「はい、蛸。もう逃げ出さんようにしといてよ。……あぁー、スカート臭なってもた」
 そんなことを思いながら、私はおじさんにそう言って蛸を返した。何か悪いことって、これだったのかな?
「ん、お礼とお詫びや」
 スカートに付いたほこりを払って立ち上がった私の前に突き出されたのはなぜかするめ一掴み。
「あ……ありがとうございます」
 私はそれを頂いてまたうぉんたなを歩き始めた。
 するめは固い。あごが外れるかと思う程固かった。もしかするとこれも何か悪いことなのかもしれない。良い事のような気もするが。
 そのまま私はうぉんたなを抜けた。悪いことは、どうやら蛸関連のあれだけだったらしい。

 翌日、私は学校で蛸で滑ったことと噂のことを友達に話した。
「え、もしかしてあんたそんなこと信じとったん?あれ嘘やで、嘘」
「何で嘘てわかるんさ」
「だってうちが広めてんもん、あの噂。ひっかかる人なんかおらんやろなて思とったのにまさかあんたがひっかかるとはなぁ。そういや今日何かあんたのスカート生臭い思た」
「やったらめっちゃ必死にぶつかった数数えた私の苦労はどこいったんよ」
「そんなん知らんがな」
 
 友達を水筒で殴ろうかと思った。いや本気で。

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