ホームに戻る > スレッド一覧 > 記事閲覧
RSSフィード [47] 一時間SANGOOOOOO、てきな。
   
日時: 2011/11/20 23:13
名前: 弥田 ID:hwurIi6k

『鉛筆』 『雪女』『スクール水着』です。1時までです。
ねばーねばーだーい! の精神を忘れずにきばっちゃってください><

メンテ

(指定範囲表示中) もどる スレッド一覧 お気に入り 新規スレッド作成

一時間SANGOOOOOO、てきな。 ( No.1 )
   
日時: 2011/11/20 23:49
名前: tanaka ID:1VWreF4A

お題は、『鉛筆』 『雪女』『スクール水着』です。


「遭難ですか?」
「そうなんですよ」
 自分でもアホな返事をしたもんだ。これは幻覚に違いない。この猛吹雪の中、少女? 彼女はあからさまに場違いなスクール水着だからだ。
 胸の刺繍にマジックで書いてある名前は、トメだった。2-3からして中学二年生だろう。
 彼女の神秘的な美しさに見とれてはいない、決してスク水が趣味なわけではない。
「トメさん、僕はこのままじゃ凍死してしまいます、暖かい所へと案内してくれませか? どうか助けて下さいな」
「ごめんなさい、あなたを助けたいのは山々ですが、私も課題が… って、私はトメじゃありませんっ! ジェニファーですっ! このスク水はお祖母ちゃんの形見ですっ!」
 プンスコッ! と顔を膨らましたジェニファーに、理不尽にも怒られた。そんな名前は知る由もない、しかも課題ってなんだ? 僕はこのままほったらかしで死んでしまうのか? それはなんとしても避けたい所存。
「課題なら僕も手伝うよ、その後で暖かい所へとお願いします」
 頭を下げる勢いでそのまま寝そうになるのを必死に堪える。危ない危ない。
「課題と言うのはバタフライで百メートル泳ぐ事です。あなたはバタフライ出来ますか?」
 え? どこで? この雪原? まさかここ?
 バタフライ、バタフライ、バタフライ、この危機的状況で何て素敵な響きだろう。彼女の羨望に僕は応えた。百メートルの半分、いや五メートルも進んではないだろう。服を脱ぎ捨て、必死に僕は雪をかき分け泳いだ。自殺行為とも言える。裸で発見された死体の僕はどう思われるのだろう。
「教官っ! 私は教官に共感しましたっ! ありがとうございますっ!」
 いつの間に教官にされ共感されたんだろう。身体は瞬時に凍結し、意識が遠のく。
 洞窟の中、たき火の前で暖を取っていた僕は救助体に発見された。
 果たして、ジェニファーは実在したのだろうか? 雪女だったのだろうか、または幻覚か妄想か、それを確かめる術はもうない。
 二度と遭難はごめんだ。
 日記を閉じ、鉛筆を置く。この日の事はそっと自分の胸に秘めておこう。

メンテ

(指定範囲表示中) もどる スレッド一覧 お気に入り 新規スレッド作成

題名 スレッドをトップへソート
名前
E-Mail 入力すると メールを送信する からメールを受け取れます(アドレス非表示)
URL
パスワード (記事メンテ時に使用)
投稿キー (投稿時 投稿キー を入力してください)
コメント

   クッキー保存