Re: 深夜の一時間SUN-GO ( No.1 ) |
- 日時: 2011/10/24 00:27
- 名前: 水樹 ID:SD2w/uvM
お題は、「マガジン」「犬」「フラミンゴ」「マッチョ」です。
「私、フラミンゴみたいなマッチョな人が理想なの、犬マガジン君はお断り、ごめんなさいね、気を悪くしないでね」 犬マガジンって何だろう? よく分からない理由で、受付の人に僕は振られた。深い意味はなく軽く誘ったのに、丁重良く断られた。二度と言葉を掛けるなと、そんな意図を感じた気もしない。 沈んだ気持ちで家に帰り、その事を居候の口酒女さんに告げると。ああ、口酒女さん。口裂け女さんは過去の一時間三語で幾度も登場した酔っぱらい、口が裂けてなくてお酒も飲んで無ければとてつもない美人な人。その事を告げると、 「まあ、あれだ、てめぇがフラミンゴみたいなマッチョじゃないから振られたんだぜぇ、ヒック、これから精進するがいいぜよ」 どこの国の人だ。すでに出来上がっていた。500m缶六本が床に転がっていた。 「おめぇは女心ってもんを何一つ分かっちゃいねぇんだぜぇ、こんにゃろぅ」 裂きイカを噛みしめる口酒女さん、僕の夕飯など用意されては無かった。 しかたなく酔っている口酒女さんを放置し、僕は冷蔵庫から簡単な料理を作る。 モヤシ炒めに、御飯にインスタントみそ汁。 「湿気た飯だな、これだからおめぇは駄目なんだぜぇ」 出来たてのモヤシ炒めを口酒女さんに、即座に食べられた。 ハフハフと頬張る口酒女さんにキュンとした。のは気のせいだろう。 「あたしは酔っぱらってないからにゃぁ、おめぇも元気だせよぅ… グゥグゥ…」 満腹な笑みで、ソファで眠る口酒女さん。 閉じた唇は潤い、頬はピンク色に染まっている。僕は柔らかな口酒女さんの唇に口付けをする、のをぐっと堪える。 この崩れやすい秋のように、脆く壊れないようにと、口酒女さんの寝顔に幸せを噛みしめる僕。
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