晩年 |
『晩年(原稿用紙90枚)』 名無著 「何もかもを劈くような沈黙が取り巻いている。喩えるならフィッシュマンズとか後期のゆらゆら帝国だとか、ラインハートの抽象絵画とかフォンタナの空間概念みたいな。静かで如何にも無害なように見えて、異常な爆発性を秘めているあの感じ。 言葉が詰まって何処にも抜け穴がない、だからキリを探してんのに。肝心なキリで穴を開ける力ってのが僕にはない。その前提に早く気づければよかった」 ***** 『空洞です』〜糞物語が始まる前に〜 読むに耐えないです、すみません。 まず文章がケータイ小説並か、それ以下です。 内容も、物語の体を成す、成さない、以前の問題です。 加えて、過去の創作集も入っていて、全くのゴミです。 自分で書いていてなんですが、正直読むことをお薦め致しません。 そこまで言うのにも関わらず、作品を投稿するのはルール違反かもしれません。 それでも書きたかった作品。 それでも投稿したかった作品。 今までの自分との決別作だからです。 そして、【2012年】の終わりに投稿しました。 低脳レベルのひけらかしとか、 中二病の延長とか、 単なる自己充足だとか、 掃き溜めだとか、 皆さんには、思われるかもしれません。 実際、その通りです。 それに関して、御託を並べるのもどうかと思いますので、すみませんとだけ言っておきます。 (そもそも、この時点で読む気が完全に失せたかもしれませんが) 献辞−(献辞されてしまう作品・作者に対して、あまりに不名誉ですね、すみません) 南敬大『きみが生まれなかった日に、おめでとう(あるいは、一匹の猫を理解するための作業)』 佐藤友哉『世界の終わりの終わり』 中原昌也『悲惨すぎる家なき子の死』 そして、太宰治の『晩年』に(一部引用させていただきました)。 ***** 『IWANNABEADORED』 朝な朝な屈託する僕の形貌は、まさに絶望した青年の鋳型である。死人の様に蒼白く陰鬱な顔つきで、それでいて眼光炯炯として辺りを見回す。上背はあるのだが、元来の猫背で、概して胡乱な佇まいをしている。 それ故、僕は精神異常者の烙印を押されてしまったのだ。 自明の理、僕は太宰治の愛読者だ。 僕は彼の文章を何度となく真似てみたのだが、当然の如く、全くの別物となった。故に、分けも分からぬのような回りくどい文章を綴るハメに。それは全くもって評価されなかった。当然、僕の矜持は瓦解してしまった。 嘘傲。乱惰。阿諛。狡猾。悪徳の巣。疲労。憤怒。殺意。我利我利。脆弱。欺瞞。病毒。ごたごたと僕の胸をゆすぶった。逝ってしまおうかと思った。 ・・・・・・今回も糞作になるな、こりゃ。 まったく、です(DEATH)☆ 僕というハードごと捨てることができるのなら、いっそ捨ててしまいたい。 死という形で捨てることは出来るけれど、交換出来ない、代替不能。 交換出来なきゃ捨てる意味がないし、交換できるのはソフトだけだ。 このままでは、遷延するだけで進まない。修正不能のソフトは捨てておく。 そして、セーブできないファミコンみたいに、猪突猛進する。 走る、僕の脳、文体、指先。陳腐な表現だけど、まさに電光石火!! だから、中途半端にメチャクチャな作品だし、結局つまらない。 でも、これが僕で。僕は僕だ。スイッチオン。ジョニー&ダニーGO GO!!!!! (頭の中、ミッシェルのチバとチャックベリーがロケンロールを) ***** 『気狂いピエロ』 【IT】という映画が流れているTV。子供が死ぬ、殺される、鬼畜ピエロに。幼年時代、僕がピエロを忌み嫌い、恐れていた理由が氷解した。どうやら僕は、この映画を何処かで見ていたのだ。 【君】は言う。「この【IT】っていう映画はね、まぁ、スティーブン・キングが原作の、映画なんだけど。この映画の怪物、鬼畜ピエロにはモデルがいたの。それがジョン・ウェイン・ゲーシっていう名前の実在した人物なの。で、彼は映画と同じく、そりゃモデルにしたくらいだから当たり前よね、【ピエロ】で、【精神異常者】で、少年嗜好の殺人狂だったの」 「とんだショタコンだな、それは」と、僕。 「えっ、ショタコンって女が少年嗜好、って時だけじゃない?」 「そうだっけ・・・えー、じゃ、ぺド?」 「それは幼児嗜好よ、それに女が、って時にも使われるし」 【君】は肩を竦めて、如何にもあきれたという様子でそう云った。 僕は沈黙する。僕は元々能弁なほうじゃない、というよりむしろ寡黙な性分である。それに【君】の顔と似合わぬ現時代的な、浮薄な口吻、それだけでもショックであったのに。加えて、【君】のけんもほろろな論いが。 「ねぇ? あんた。あまりに物を知らな過ぎじゃない?、それでよく中堅私大を志望できるわね」 【君】は、スヌーピーに登場するジャイアニストのルーシーで。僕はブラウン少年、全くの【厭世家】だ。 「あーはいはい、でもそうゆう君はタゴールの【気狂いピエロ】とか見たことあるかい? 有名で古典的な名作だよ、これは」負けじと、僕は云う。 「・・・・・・」俄かに黙る、【君】。 「・・・・・・ねぇ、そんなに落ち込むことは、ないんじゃないかな? 実際、僕も小説に書いてあったのを覚えていただけだし、さ?」 これは本当であった。【気狂いピエロ】の主人公であるサルトル(?)がラストのシーンで、ランボーのあの有名な「探し出したぞ。何を? 永遠を」を叫ぶ、ぐらいの浅薄な知識しか僕にはなかった。 「・・・でしょうね、だってあんた馬鹿だもの、ね」【君】は徐に、その端正な顔を微かに崩し、笑う。 「はいはい、馬鹿で結構。コッケイコッコーってね」 「あんたほんと、大丈夫なの?」 【君】の顔は、真剣そのものだった。 ***** 『MYBACKPAGES』 あの独特な饐えた、金木犀の如き臭いとか、洒落にならない。故に、母のフレグランスを無断拝借し、部屋中に馥郁と漂わせる、どころか嗅覚を刺激するような毒々しい臭気を撒き散らせてしまった。 これはマズい、と思ったが、あにはからんや。 【君】は、後に僕の部屋を褒めた。無論、部屋中に漂う毒々しさではなく、その本棚、及び冊数の多さと山積みになったCDである。 本棚七。冊数は、全部で大体千冊弱といったところか。【晩年】、「漫画と人生」、【ギリシアローマの神話伝説U】、「最後の林檎」、「屈辱ポンチ」、【堕落論】、【檸檬】、「エラリークイーン論」、【ドグラ・マグラ下】、「他人の顔」、「永遠のジャック&ベティ」、「おれと一乃のゲーム同好会3」、「小生物語」、【ライ麦畑でつかまえて】、「椋鳥」、【限りなく透明に近いブルー】、「山田悠介コンプリートガイド」、「ざらざら」、【電波女と青春男】、「遠い遠い街角」、【毛皮のマリー】、「キミのためにできること」、「世界自殺考」、「鰐の聖域」、「他人を見下す若者たち」、「銃」、「あらゆる場所に花束が・・・」、「砂漠」、「アサッテの人」、【マンガ原作発見伝】、「反哲学史」、【廃墟の歩き方】、「神様のいない日本シリーズ」、【狂人三歩手前】、【水に似た感情】、「ぼくが逝った日」、「わたしのグランパ」、「文学賞メッタ斬り!、「わが悲しき娼婦たちの思い出」、「ぼくらの言葉塾」、【リンダリンダラバーソール】、【ある閉ざされた雪の山荘で】、「たくさんのタブー」、【異常快楽殺人】、「オウムと私」、「贈る言葉WONDER」、「だから僕はHができない2」、【生ける屍の死】、【初版グリム童話集】、「読書入門」、「一握の砂」、「岡本太郎の友情」、「僕は勉強ができない」、「夜は短し歩けよ乙女」、「クリスマスカロル」、「間違いの喜劇」、【青春デンデケデケデケ】、「すべての映画はアニメになる」、【我が命月明に燃ゆ】、「考える力」、「悩む力」、「読書のチカラ」、【読書力】、「ロスト・ストーリー」、【ミサイルマン】、【ロックへの視点】etc・・・ 【勝手にしやがれ!!】、【ライブ・アンド・ラウド!!】、【threeoutchange!!】、「hambug」、「kikuuiki」、「服部」、「テクノドン」、〜【【友達を殺してまで。】】、【【つまんね】、【【みんな死ね】、【8月32日へ】、【【楽しいね】〜、【ゆらゆら帝国V】、【4REST】、【schoolgirlbyebye】、【殺風景】、【pleasure】、【ナゴム全曲集】、【【メシ食うな!】、【【upthebracket】、【【singlecollectionthelondonyears】】、【bebureiedalive】、【黒猫チェルシー】、{感情エフェクト}、「superunkown」、【【NEVERMIND】】、【isthisit?】、【THESTONEROSES】、「WEWILLFALL」、【【LONDONCALLING】】、【【essentialclash】】、【REVOLVER】、【sgt・pepperslonelyheartsclubband】、【(無記入)】、【HELP!(映画のサントラ)】、【【GOO】】、【【INUTERO】】、【TIMEFLIES1994−2009】、{p・u・l・s・e・}、【voodoochild】、【【theessentialBYRDS】、【【BESTOFDOORS】、【THENANDNOW1964−2004】、【ライブ】、【パンクの鬼】、【thebestofchuckberry】、「速読のためのCD」、【【the7thblues】etc・・・ 枚挙に暇がない。本の冊数よりも、むしろCDの枚数の方が圧倒的であろう。とはいえ、中にはシャランQだとか、シャズナだとかが混じって、玉石混交ではあるが。 然し、僕は殆ど【【神聖かまってちゃん】】を聴いてばかりいる。二の次に、クラッシュとニルヴァーナ、邦楽だと村八分とゲロゲリゲゲゲ。であるから、他の邦楽洋楽とかには、中々手が回らない。勿論必ずそれぞれ2、3回は聴いてはいるが。 【君】の目は点になった。而して、目を皿のようにして、それでいて警邏する者の様に隈なく、それらを見つめ廻していった。 「へぇ、あんたって意外と多趣味じゃない」感服といったニュアンスを込めた【君】の声。 僕は脳裏巡らせ、【君】に似合うような曲を探索する。 サティの【ジムノペディ】か、いやドッビュッシーの亜麻色の髪の乙女か、いや案外パンクとか好きかも知れない。だったら、ブルーハーツ全般、それでTHEJAMと聴き比べさせて「似てるでしょ?」とか、如何にも知的であろう。然し、ここは無難な音楽をかけるべきだ。あまり冒険してはならない。【君】は高校生。知っている音楽が一番。みぃちゃんはぁちゃんとは、そうゆう生き物であろう。ということで、B’zで。全く詮方ないが。 と、僕がステレオの「CD開け/閉め」ボタンを押した瞬間である。 【君】は言い放った、 「それにしても、あんた私と趣味被ってない?」 ***** 『気い狂て』 ここで感じるのは、ぺダンチックに知識を振り回す、この【作者】の愚かさであろう。 「メタフィクション気取りか?」とも思われているかもしれない。 話が飛躍し過ぎてないか、とも思われているだろう。 あまりにくだらな過ぎて、正直読むに耐えないであろう。 「小説を掃き溜めのように扱うな」と、皆さんは言うに違いない。 それは詮方ない、何故なら僕が同じ立場であれば、そう思ったに違いないからだ。 然し、僕は綴る。セーブのできないファミコンでも、動く。 オーバーヒート、まぁでも動くのだ、今はまだ動く。 まだ動くんです。動く。動く。動く。それは、蠢動かもしれないけれども、確かに動いているんです。 動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。動く。 僕はまだ動いている。 そして、「sowhat?」と【君】は言う。 てか、【君】って結局は、作者の【僕】に還元してんだけど☆ ***** 『HELLOGOODBYE』 遮光カーテンを透過する微光。部屋中に散開し、僕らの周り、雰囲気に遍く。 空洞じゃない間隙、走破の真っ只中、齷齪とする。 届けばいいのにね、と客体の僕が。 あーなんでだろ、伏在したっきりのそれ。 らでぃかるには、行きませんかね。やっぱり。 今から、一から十まで細大漏らさず【君】の魅力を云ったとしよう。 どうなる? 有りっ丈の一擲だよ? hahahaha・・・・・・故に、僕は客体が正道。至当。諦観。 主体の僕は、 「【君】は、僕と同じく、プログレ嫌いのパンク好きであった。しかも、【君】はハードロックまで許容範囲であるという寛大な心の持ち主であった。ハードロックに関して、僕は得意ではないし、その方面は全く明るくない。然し、これは幸甚である。ロックリスナーとして一生の盟友、戦友を獲得したのだから」てなもんだ。 だめだって分かってるのに。僕がフラれて、「さよーなら」。僕が、「HELLO」って云ったら、【君】は、【GOODBYE】。【ビートルズ】も当を得たもんだ、【HELLOGOODBYE】ってのは、まさに。 客体の僕に、主体的なことは望めない。主体の僕は、客観視して合理化する。なんたるパラドックス。複雑なもんだ。腐敗した希望的観測を粛正しやがれってんだ。カタルシスは待っている。【君】の去った後のステレオの中に。きっと。 いつだか【君】は、僕の容貌と性格含めて【狂気の人間=青髭】だと形容した。 【狂気の人間=青髭】は、19世紀アメリカに存在した、ホームズという医者なのだと。 その名の通り、ホームズ探偵と同じ明晰な思考を持った人間だったのだが、いつの間にか「世界の殺人者」で名籍な嗜好を持った人間として取り上げられるようになってしまった。 彼は生まれ持った明晰な思考と、その名籍な嗜好を活かして、【青髭城】の建設に取りかかる。 1893年のシカゴ博覧会に備えて、彼はホテル=【青髭城】を建設する。 それはまさしく豪華絢爛といったホテルであったため、シカゴ博覧会の際には、大いににぎわった。 地下の覗き穴、探知機で城主の【狂気の人間=青髭】は姫君たちを監視する。 各部屋の機能は、以下である。 ・ガスにより、窒息死させる装置 ・足をくすぐり続け、笑い死にさせる装置 死体の処理は、硫酸槽で溶かしたり、地中に埋めたりといったもの。 そのようにして、彼は200人もの女性を拷問死させたと云われている。 【君】は僕に、そのような狂気を覚えたという。半分以上冗談であろうが、そして知識をひけらかしたいがための口実に過ぎないであろうが、もしそうでなかったとすれば、その要因は何処にあるのだろう。 奇しくも、【君】は真剣な面持ちだった。 仮にも、僕が本心を伝えたとする。 【君】が【狂気の人間=青髭】に向かって、「イエス」だと答えるであろうか。 こんなことを考えるのは、馬鹿馬鹿しいけど。 じゃあ婉曲に「お前危険人物」って云ってるってこと? 「お前となんか付き合えるか、この野獣畜生野郎!!」って? その前提に早く気がつけばよかったんだ。 つまんね、リフレイン。 落陽の刻、遮光カーテンのわずかに開いた隙間から、 残照に映えるベランダの百合。僕は覗いた。【君】の去った部屋、僕の頭の中で、先刻の【君】を覗いた。脳裏で、また部屋は金木犀臭に染まるであろうと考えながら。ほらね、カタルシスさん、こんにちは!! 【GOODBYE!!】 ニョキ、ニョキ女木女木女気女気女木ニョ木ニョキニョキニョキと、連ねる。 ***** 『COMMUNICATIONBREAKDOWN』 僕は滑稽だ。滑稽劇を書く、滑稽な頭の滑稽劇作家志望。 誰も僕を望んでないのに。 でも僕は皆を望んでいる。評価されることを望む。 ・・・ヤンデレでしょ? 僕のこのスタンスって。 一方的な偏狂愛、相手のことを全く考慮していない愛の伝達法。 でも、愛だけは人一倍ですから。 自分、不器用ですから。 文章にせよ、伝達にせよ、何もかもが。 つまんね。 ***** 『MY GIRL SLOOPY』 春? 春だった(笑) びっくりしたよ、【君】って春を売ってたんだってね。 春に春を売る、傑作!!(爆) 超悶絶笑いですよ、これwwwwww まっいいよねー、減却減殺減退減損減耗するわけじゃねーし・・・・・・ HOWDOESITFEEL??????? 考えたことがあるか、【僕】っていう奴。 春を売った女性に、今でも恋焦がれている男の気持ちを。 考えたことがあるか、【僕】っていう奴。 うぷっうぷぷぷぷぷぷぷぷ!!!!!!!!!!!!!!!! やーめーたー。 もう躁鬱ごっこは、やめにしよう。 知ってた? 【君】って、僕のも・う・そ・う♪ お前は【君】じゃないんだもう、【君】は【僕】なんだ。 気づいてたよねー。 趣味がいっしょとか、ありえますかい! 「あんたって意外と多趣味ね」って、カマトトぶってるだけ!! だって、【君】って、作者の【僕】に還元する存在だもの。 妄想。幻想。まるっきり、嘘。【君】は【僕】の傀儡なの☆ 「さっきのファミコンの喩えとか、なんだよもう(笑)分け分かんねーよ、マジごみwwwんで、春に春を売った? お前ケータイ小説もロクに書けねーだろ」 こうやって【僕】の言語は壊れていくのです。 いや、それはオッカムの剃刀で無駄な部分を削ぎ落としただけか。 どーでもいいや。 ***** 『きれぎれ』 圧力の無い文圧、序章程度もない。 残念な一人相撲だよ☆ ***** 『パンドラの箱』 ある日、【ピエロ】は奇術用品店で、マジックボックスを見つけた。 これは何という商品何です? 【ピエロ】は嘘つきだ、それがどうゆうものか、本当は分かっているはずなのに。 店主は答えた、 −【パンドラの箱】。 溢れ出すワード。【地下室の手記】【チョコボンボン】【清涼院流水】【空洞です】【夕方のピアノ】【つまんね】【大槻ケンヂ】【モラトリアム】【野坂昭如】【ポテトチップス】【他人の心理学】【ロッキングオン】【通学】【きなこ】【絶望ビリー】【百年の孤独】【悲劇の誕生】【荒俣宏】【IT】。 WHATISIT? ITと呼ばれた子の僕が。IT。ITIT。 それは言ってはならないのに、パンドラは、【君】=【僕】は、答える。 −【希望】。 はーい、選択肢どーぞでーす。 1・【狂気の人間】である【僕】が【僕】=【君】を窒息死させちゃう☆ 2・【狂気の人間】である【僕】が【僕】=【君】を笑い死にさせたげるん♪ 3・【狂気の人間】である【僕】が【僕】=【君】を硫酸槽にぶち込みまーす★ 4・【狂気の人間】である【僕】が【僕】=【君】を地中に埋める、御陀仏です。 ぶっちゃけ、これって自殺?? なんじゃそりゃだよ、まったく。 あとねー、ファミコンで選択肢のゲームがなかったんで・・・・・・ スーファミの『かまいたちの夜に』衒ってサウンドノベル形式でwww ほら! さっさと選べ! 糞あまが!! 躊躇しやがって!! てっまぁ、どちらにせよ【僕】なんですけどねー ほーら、【ピエロ】が背後にいますよーん しょっぼい綱渡りは、もう止めようぜー あっこの状況、ツァラトゥストラ??? 知らん、ちゃんと読んだことないわーん(泣) くだらねぇ、はやく終わろーん☆ あっ!!!そういえばそういえばそういえばそういえばさぁああ!!!! 手前はいつも上からだったよなぁあああーひひっひひ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ あれはくだらん、とかこれはくだらんとか、言ってたよねぇ(笑) 「あーでもない、こーでもない」じゃあなんですか!!!!! そううそううううそううう!!!あんたそうあんたあんたあんたよぉぉぉ!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) どうだ? 苦しいか! 痛いか!! 痛みが分かるか!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 痛いか!!!痛いか!!!苦しいか!!苦しいか!!!苦しいか!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 分かるか!!!分かったか!!!転がる石ころの思いが分かるか!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 誰にも相手にされず、迫害される人間の思いが分かるか!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 才能がないと吐かれ、馬鹿だと吐かれ、キモイと吐かれ、 (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 「志望校に届くわけない」?? そこまで模試の結果上げたじゃねぇか!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 「寡黙ですね、コミュニケーションに難有り」??? ふざけんな!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」だと!? (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」だと!? (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だやめてくれ!!!やめろ!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 死にたい死にたい殺してくれ!!死にたい!!死にたい!!!!!!!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 死ね!!と言われ、死ね!!!と言われ、死ね!!と言われ、死ね!!と言われ、 (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 「リストカット、ぬるま湯=血液の温度、神経が緊張しないが故、出血は止まらず、死ねる」怖い!!怖い!!!!怖い!!!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 「高温のお湯と低温の水を交互に浴びると、心臓が麻痺し、死ねる」怖い!!怖いってんだ!!!!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 手前が死ね!!!ってんだよ!!そして、お前も!!皆も!!俺も!!!!さっさと死ねよ!!!!!死ね!!死ね!!!死ね!!!死ね!!!!!!!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 死ね!!!死ね!!死ね!!!死ね!!!!死ね!!! (乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打 乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打乱打) 瞬間、希望が砕け、絶望が深い闇を発する。留まることのない闇。闇。闇。 −−どうせ、 ***** 『永劫回帰』 【9月28日、夢】 今日俺は夢を見た。駅、停留所。二つ向こうに、の子。何故かの子、巨大ドラムを演奏。現実か夢か考えたが、音が聞こえるので現実だと思った。観客はあまた。よく見ればの子は僕を見ていた。が、視線は実の所、隣に在った。隣、目の障害を持った少女らしい、笑っている、ほんと、楽しそうに。の子ギターで歌う。ここから俄に、景色は駅のキヨスク付近。の子、と僕は多分話してた? それから何故か取っ組み合いになり、僕はいつの間にかの子を殺していた。腹部や顔面を蹴ったり、殴ったりしただけで、の子ばらばらに、大量の血液。が、腹部は残り、それが唯の肉の袋、血の袋に見えた。このとき僕は乙一の表現だと思った。同時に夢だと理解し目が覚める。 覚醒。血の袋は乙一の表現でなく、カフカの表現だったと気づく。この時、夢の象徴しているものについての、考えがまとまった。(俺は超劣化したフロイトか?)俺のあれだけ崇拝していたの子も本質は血の袋、詰まるところそんじょそこらの人間と変わらないのだと悟る。?。多分。 でも本質が人間というのは人間であるが以上、当然のことである。今更、そんなことに気がついた。やっぱ、俺って馬鹿だな。認めたくないケド。でも俺はこれからも神聖かまってちゃんの曲を専ら聴くだろう。だって好きだもの。相田みつを的発想(笑) 10月12日 金曜日 三日前から頭がドバドバする。それも寝床に就いて夢の中へ入りかけるときに。俺は兎角不安で、PCを使う情報の授業の際に調べてみた。その結果、以下のことが考えられた。 まずは、自律神経に障害が起きているケース。原因のストレス、不眠、軽度の精神病と種々合致する。加えて、症状も合致する発症している可能性が高いと言える。 他には、脳腫瘍や単なる過度のストレスからなど、大から小までの範囲で考えられるもの。 まぁ、どちらにせよどうでもよいことだ。俺は死ぬことを恐れない。むしろこれから生きてゆくことを考えるほうが恐ろしいくらいだ。 ところで、俺は心の何処かで重病を欲していたのかもしれない。ロックが好きだから勿論夭逝とかに憧れているわけだし、仮にも割合長く生きることを考えたとしても、苦労をしたいという気持ちを持っていたから。何故って? 苦労は表現の材料だから。の子も坂口安吾も俺が尊敬している奴は誰だってそうだ。皆、苦労している。かといって彼らは元々苦労を欲していたわけではあるまい。それならば、こうした純粋ではなく、どちらかといえば故意に作られた苦労は苦労と言えるのか? 詰まるところ、材料になるのか? そんな疑問を抱きながらも、俺は心の中では、何にせよ苦労は正しいとほざきやがる。だから表現が糞なんだ。疑問を解決しようという正攻法の思いよりも、一度信じたものは確認せずとも正しいと不精しやがる。だからロクな苦労もしてこなかった、表現の種を殺してきた。糞糞糞 美しい糞がいい、出てこい出てこない 上品な糞がいい それはみんな同じさ みんな同じさ そうだ。俺が思ってることは他の奴らも思っているに違いない。苦労をしたい、苦労があればなんとかなる。違う違う違う違う違う違う違う違う分からん。億劫なのか?考えることを俺は放棄しているのか。そうだ、俺は脳に障害があるんだった。 【10月29日】 僕は先生達に大変ご迷惑を掛けています。なんて糞だな僕は。へつらってへつらってそれが嫌で嫌で仕方なく、だけどある程度の内輪には=偽ダチ供には傲慢の意志をあえて貫き嫌われようとし、なのに奴らは俺に悪意を持って近づく、それでも俺は奴らに傲慢な自分が大嫌いで。本当の俺ってなんだ? 俺という主体は一体何処にあるんだ? 視点者はいる。だけど本当の俺が分からない。そして俺はそこから主体にまで辿り着けない。客観的なんだ。客体としての俺がいるんだ。 死ぬことすら出来ない俺は、いつもいつもあの時死に損なったと呟き、それでもまだ生き、受験やその後のことまで考えている。にもかかわらず、億劫なのかモラトリアムに日々を空費し、勉学に励もうとさえしない。俺に死んでしまえと思う客体の俺は、はじめてそこで『モラトリアム人間』という主体に気がつく。それは極めて主観的で、ひどく傷ついた断片と同様に感情ある、観念としての俺がいる。 だから主体としての俺は言おう。「死ね」と。すると現実主義の客体の俺が「それはいけない」と言い、主体は「そうだ、家族もあるんだし」と無念そうに、しかし本当は、死ぬための過程=車に轢かれる、屋上から飛び降りる、服毒する、首を吊る、が恐ろしく、死に到るための行動をとらなかったことに安心する。そしてまた無為に毎日を過ごす。死に損なう。後悔する。無限に繰り返す。 【11月8日】 誰か僕を殺してくれ。僕はもう死にたい。生に意義を見出せない。そんなことはどうでもいい。兎角、死を。希望的観測と感傷と怠惰と陽気なノイローゼ、調合したときに生まれるその物体が僕だ。現実を知らない僕の希望的観測は日に日に腐り、今では完膚無き程までに形骸化している。本質が無いことに気がついている。いい加減に僕は。この行為自体感傷だろうが。現実から逃避するための道具でしかないわけだ。何の苦労も無い僕に生きる価値など無い。人間は苦しんだ者しか強くなれない。そうであるべきだ。ならば僕は死ね。然しだ、僕に死ぬ勇気なんて無い。死自体を恐れているのではない、死に伴う痛み、詰まりはその過程が恐ろしいのだ。純真なる人間、又存在価値ある人間はその痛みを代償にしてまでも、死を求める。僕にはそんな勇気が無い。故に僕は存在価値の無い人間だということがよく分かる。死ね死ね死ね死ね死ね。感傷に浸るな!!!!糞そうやってお前はモラトリアムに消費しやがって、死ねよ!!!死ね!! もう一度やり直せ、と僕は。 空 何もない 僕は脱殻だ 【11月17日】 僕は異常に惹かれる。なぜなら僕はあまりに正常な人間であるからだ。全くと言っていい程、凡骨で陳腐な僕。故に自分に無い【特別】を求める。ロック、文学といった表現物を詳さに調べ、聴きその行為に充実を覚える自分という主体を恰も【特別】であるかの如く思い込ませる。対して苦しんでもいないのに、死にたいとばかり呟き、鬱病患者の如く振舞う、僕はあまりに健全な人間。【特別】を求める人間は【特別】でなく、求めない人間こそ【特別】な人間だ。僕は劣等者−−。僕は僕であることが心底憎い。だからといって、僕は僕を殺すような行為や、生きながらにして生まれ変わる努力をしようとしない。一体そんな僕は存在する意義はあるのか? ない。僕など必要ない。他人にも、そして僕にも必要とされない僕。僕ははやく死にたい。死ねない僕、あまりに正常な僕だった。 「僕に小説は書けない」 或る少年は自殺した。彼はまだ17だった。彼が唯一信じたものは他人でもなく自分でもなくロックだけだった。 生前彼は日夜ロックの定義について考えていた。そのひと時が彼の心を癒した。 「あらゆる者を嫌うこと、あらゆる者に嫌われること。そしてその腐った世界からとっとと消え去ること」 それは凡そ既存の定義と比べると、幼稚で拙いものであったかもしれない。けれども、彼は自らのその定義を生きる指針としていた。また、それは予防線的な役割を果たした。嫌うこと、嫌われることに一々頓着せず、一定の合理的な解決を施すことができたのだ。彼はその意味では幸福だった。 彼はOASISのWHATEVERを好んで聴いていた。「何をしたっていいんだ」、そのフレーズを殊に繰り返していた。OASISの他の曲はどうでも良かった。 の子。彼はギャラガー兄弟よりも、その人を崇拝していた。境遇は違えど、ロックを求め、それだけを生きる意義とし、自分らしく在る。故に彼は夢を抱くようになった。然し、それは希望的観測に過ぎなかった。彼は惰性だけで生きてきたのであり、そして彼はモラトリアムに飲み込まれつつあった。 以上に述べた彼は詰まるところの僕だ。 然し彼は自殺することが出来たのに比して、未だ僕はその過程の段階でさえ踏めていない。ここに、理想と現実の狭間がある。それは永劫回帰を生じさせる。それを抜け出すために、死を求めた理想の世界を創造する。同時にそれは死を求めるといった体を演じることで、死ぬことのできない自分を紛らわせるための劇薬の役割を果たす。そしてそれが僕自身を蝕み、精神のみを殺して、肉体を生殺しにする。悪循環的な歯車で僕は死ぬことのない生を死に続ける。 11月20日 の子の「仲間を探したい」を聴く。WHATEVERが腐る。OASISをたいして好きでなかった自分に気がついたのだ。僕はそんなにも浮薄なる存在だった。人生の指針、ぶれはひどく、定まらない。今まで死に向かっていた先端は、ただの無を指していたのだ。生、それは空間に漂う幻想に過ぎないのかもしれない。それならば私はそのような「無の世界」に生きていたということになる。空を掴もうとする、だが当然の如くそれを掴むことはできない。 、 、 、 急に音楽が脳を巡り、回想する過去。沈黙の煩い刻、夕暮れる外、中だ、教室で一人弁当と格闘し続けていた。目の前の【それ】だけが全てだった。友人のことは覚えていない。覚えているのは、唯一その場面だけ。意志に成敗し続ける自分に嫌悪を覚えながらも、保母の促しに従う僕がいる。保母を殺してやろうかと思う。命を無駄にするなという説法が糞だった。結局、捨てようが捨てまいがどちらにせよ人間の利己に基づくものである。無駄にせず、たいらげたからなんだ。命を奪ったことに変わりないではないか。保母、お前のぶくぶくと太り上げたその腹はなんだ? その腹でよくお前は無駄にするなと言える。僕は耐え切れず、箸の先を砕けるほどに噛む。 それから10年後、15になった僕はその保育園を訪れる羽目になった。どうやら園児の世話をし、園児の理解に努めるといった理念。園内入り、見たことも無い保母は班の数人に話しかける。教え子のようだ。ふと、疑問が生じる。ならば何故僕は話しかけられないのか? そう考えていると、保母が僕に話しかけてきた。「××さんのお兄さん? じゃあ来年××さんは来るのね、早く来年にならないかしら・・・・・・」僕という存在はそんなものだ。本人を目の前にして、当時通っていた妹の方を想う、まるで僕に一切の配慮は必要ないのだとでも言うように。 昔も、今も僕は一体何処にいるのだろうか。何処で時を過ごした? 疑問符が頭中を埋め尽くす。而してゲシュタルト崩壊の海に散る。僕は僕は僕は、自己が迫る。だから何の意味も無いのに、僕は空を見上げた。隈無き空、燦燦と陽は僕を哂う。・・・引きつった笑みで僕は。兎角ぶっ殺してやりたくなるくらいに口から二酸化炭素を発する保母の背中をただただ見つめ続けた。 誰もいない。仲間を探したい。嘘だ。誰もいらない。仲間なんていらない。僕は一人でいい。一人がいい。誰にも理解などして欲しくは無い。理解など支配だ。ならば何故に僕は、【此処】で吐きつくしているのだろう? 所詮僕など、浮薄な存在に過ぎないから? 至極単純である。 生きる意味などないと、改めて思う僕がいる。かといって死ぬ勇気さえない僕は、それに絶望し、然し鬱になるほどそれを苦しまず、あまりに浮薄。・・・死んでしまえ、ただただ死んでしまえ、保母も僕も、この世界中の人間全て。僕は中二病のままでいい。だから、死んでしまえ全部大嫌いだ!!! 【此処】で感情吐露する僕は、感傷に浸るというナルシズムを求めているだけに過ぎない。 結局、僕は死ねないのだ。【普通】という劣等感に苛まれ、支配される僕の精神は死を求めているのに。【特別】な存在を希望的観測として描く壮図。僕はこんなにも馬鹿だ。だから、いつまでも死ねずに、モラトリアムに喰い殺されている。なんてくだらないことをこうも僕は書き連ねるのだろう。 【凡夫】 カーテンを透過する繰り返し 穴の隙間落下してゆく風船を見た 騒がしい頭 静けさに溶け込む 青い空は半透明に包まれて何にもなくて 今日もあのアナーキストに自分重ねて気づかないフリをしていた 白日に空を仰いだらUFOが哂笑するから情けなく笑って 浮遊するステレオ 限りのない閉塞感に覆われて サティのジムノペディ流れる度足音が来たり去ったり今でも IWANNADIE IWANNABURNOUT 自己の中 カートコバーンと二ールヤング 世の中にはくだらない人間がいて僕もまたその中の一人 群集 独歩 群集 独歩 群集 独歩 否、 独歩。 【雨の匂い】 勾配の高い坂道をありく ざわめく陽炎茹だる蝉の声 静かの海ここも小さく見える人工衛星を想う夏がある 霧 山はまだ長く 微かに鳥が囀り 夕立が突き抜ける平坦な場所叫ぶ蟻の列は続く 限りは見えない 雨の匂いが爆ぜるんだ優しく木々の間に水面 映る険しく顔が 鳥瞰型人間の小生HIGHJUMP弾ける指が時折どもるのは ガラスの動物園文庫本浮かぶ閉塞の透明さ想う夏がある 霧 山はまだ長く 微かに虫蠢く ソーダ空瓶砕け散った森の奥曇る眼鏡が反射する 妙な陽に 落ちる葉に露踊り口ん中ニュートン合致して 広がる空想う 【脈打つ】 ネクロフィリア彼女と共に奏でる死んだソング 聖夜に詰まってる廃水のペットボトル 朝が来る 真っ白な光に包まれたら 喧騒何処までもあまねいて耳障りな静けさに溶ける 夢放たれた胡蝶はそこから何処へ 盲人のよに美しくなりたいと彼女は言った、言葉を濁した僕は歯車の街を想い 微かに 透けて見えたはずの全体像 ふと沈黙が浮き上がり 空伝って星落ちてゆく 窓辺にて、1時32分。 タンバリン揺れる赤い血潮 巡る巡る音頭ん中シャーペンで掻き出したく 而して深緑囁き 朝へ向かう、俄に 血管見つめて 問答が忍び寄る 自己、自己、自己、 迫る 【冬の宇宙で】 12月の風の匂い 雑踏では聖歌が歩き回る 解れてるマフラー 白雪に滲むから店に入って 空気の輝きが煩いから瞼を微かに下ろしたんだ 冴えない月の降り積もる重さ 漏れる吐息気がついて 呼吸が苦しくなるこのカンジ もう何回目だ 数えなきゃ良かったなんて呟いて クリスマスに閉じ込められてる ランプは点滅を繰り返して マッチ火灯して幻想にでも浸って燃え尽きたい 赤い花が咲いている、明るい光をぶっ壊すグロイ花 それがあんまりに俺の心に似ていたもんだから、 今日はキリストのバースデイ、みんなはパーティに夢中なんだとよ 宗教も捨てたもんじゃないよな、道端にも花は咲くのに 空は冬の宇宙みたいで、俺の心は空寒い茫漠の砂漠だ 遠くを見つめる老人、下を向いて歩く子供、明かりの中で暗く光ってる 俺は赤い花をそいつらに手渡したいだけなんだ 【EVERGREEN】 不安燈した照明 透過する漠然 夜窓から歯車の街を想う 記憶あった生命 遠く見えて薄命 水に溶けてく砂糖あまねいて コーヒーの染みたTシャツ波模様 電波受信する箱に憂い帯びた微笑み レコードは古い匂い サティのピアノ旋律 微かに滲んだ本音に溺れてく 夕は暮れる葉隠の悟りだ 不意に拳握って作ったポーズ 青葉の爆ぜる季節 甘い露は煌きに満ちて イエローの落ちてく瞬間 鮮明に映える 夕立は俄かに咲いた 雨濡れて生える 風通して颯爽と羽ばたく孵化したアゲハ銀色に放つ 初夏のメロディ奏でて 空漠に月は冴えている 星影は闇を照らすけれど雲の微光求めて 群青に輝く心 稲光黒く 明明と 【ENDROLL】 火を燈して踊ってた 夜が明けるまで 透明だったグリフォンの翼 彩色はサイケデリア 屑鉄達は集められ瞬きに溶け込んだ 雲を突き抜けりゃ きっと人工衛星も笑ってる 真っ赤なベルリンよ 今夜は何だか雨が降りそうだ 螺旋のよな錯綜 時代は絡まって伸びてく ホワイト黒で塗りつぶして叫んでるアンダカラー 鬱にメランコリックを混ぜて 風邪が治るまで 眩しかった海の光に吸い込まれた小さな孤独 ふと歯車の街を想う 夜窓 風抜けて 壁に縋っていれば きっとそのうち終わる 瞳映してる風景はいつかへの贈り物 亜麻色ウェーブ靡かせ トンネルん中でも照らしてくれる 月の瞼閉じて何も見えなくなって遍く『ガラスの動物園』 俄かにエンドロールは刻む 幕はもう閉じるけれど きっと、沈黙は 【青の孤独を見た】 沈む。打ち寄せ。沈む。表面発する光。沈む。不安定なリズム。沈む。 昔、ここで自殺した男を想う。流れる彼、ブラウン管映る粒子の元。 沈む。吐き出し。沈む。月の鏡となり。沈む。永続する表象。沈む。 男は妻子を持っていた。虚ろな瞳に映えりし。 沈む。浮きあげ。沈む。主体を持たず。沈む。浅く響きながら。沈む。 男は飛び込んだ。遠くに向かって、叫び、笑い、手足を痺れさせるまで。 沈んだ男に、朝が訪れる。 草臥れ錯綜描いた装飾たちと四肢の不自然空可笑しく。 隈無き空、明明と照りつける陽に青の孤独を見た。 【MONAD】 液晶の向こうに君が映え 感覚を忘れた僕は 隔たれた世界に君の存在 透明的閉塞を覚える ガラスの音聞こえて砕ける観念が 欠片と欠片の狭間で断続するから 崩壊を願った 終わらない僕の終わらない世界 永遠そこへは行けない それは前提で 僕の恋は始まった 忘却を求めて 目的と結果の自己嫌悪 方法論は何でもいい 唯そこへ行きたいんだ 理想空想の後悔が襲い 輾転反側の浅い眠り夢で 瞬きに触れた君は強い現実感を持って 覚醒の虚無 始まらない君の始まらない世界 不可能という3文字が 頭無限ループ 僕の恋は終わらない 忘却を求めて 自我忘失の客体的主体は君の存在を肯定する 君を知覚できることそれは存在すること だから恋の双方向的可能性も存在するんだろ 俄かに流れる僕たちの調和音 でもそれは妄想の理想郷で 偽物 恋は成就 それでも構わない 君は存在する 恋は存在する 僕という単子と君という単子は 恋の予定調和で繋がっているから 【翼の無い僕は君を乗せてその場所まで羽ばたく】 軋む階段 命の鼓動 静かに終焉に近づいていく 脳裏徐に冷たい地面が描かれて その時、命の価値がどんなに低いかを僕はやっと理解できたんだ フェンスを越えた時、重力を越えた 僕は空を飛んでいた 空中遊泳 未知の感覚 僕が描いた 赤が一面に咲く 『絵』 僕が描いた 価値のない自身への 『絵』 相反する二つのイメージが重なり合って 世界が躍動する 近づく 君 僕 広い 自由な 場所 そこで僕たちは手を取り合うだろう そこで僕たちは出会えたことに歓喜するだろう そこで僕たちはいつまでもお互いを離さない そこでぼくたちはそれを最上の幸福だと思う そこで僕たちは抱き締め合う 互いの心臓の音に驚いて生きてることに気がついて 存在していいんだってことに気がついて 互いがお互いを必要にしているんだってことに気がついて 存在することの喜びにまた僕たちは抱き締め合う 僕たちは知恵の林檎を齧らなかったアダムとイヴ 天上の楽園で自由に歩いて愛して その場所に辿り着くまで僕は羽ばたく 翼のない僕は君を乗せてその場所まで羽ばたく 「無時間的世界で歯車が廻る、而して静物は永遠の生を有する」 或る町工場5時32分の悲劇 削げた指は残骸の痛みそのもので 止血する頃にはとっくに死んでいた 誰かは幸福な家庭を築いていた 歯車廻る永劫回帰はメタ時間の如く それならば永遠も存在し得ないはずなのに 確かに此処に存在する永遠のギア 街路を目指して降り注ぐ雨の色は赤だった 有機的な一秒 重なった原子たち 未だ眠れぬ夜には闇を抱いて 光を恐れて閉じたシャッターに 意識感覚の欠片紡ぎ 死の朝を迎える静物 空想の残滓喰らうモラトリアム 精神死んだ生命体は肉体の死を求める 矢張り歯車は永劫回帰而して超越する時間を 概念越えるギアは時間の無い世界で廻る 静物は死ぬことの無い永遠で死を生き続ける 「MORATURIUM人間(一部引用)」−未完 雑踏、視線、日傘に。俯く俺は下を見、転がる石を蹴り飛ばした。何処までも何処までもいけ、そして爆ぜろ。テロルの思いを抱えて、石は転がる。 ***** 生ける屍の如く歩く、ありく俺の脳裏にはどうでもいいことばかりが詰まっている。聞こえてないよな。いくら言っても。皆も歩く、ありくどうでもいいことを考えたりしたりして。 独歩。群集から独歩。俺は違う。いや、違う。 ***** この時、俺の頭に歯車が浮かぶ。ん? 花畑、これはサイケデリックにカラフル。BGMはモリソン。HELLO、ILOVEYOU。たまにあるんだ、舟漕いでると。そんで歯車は列作って、次の歯車と合致、合致。連想、砂漠に落ちた飛行機。機械文明は透明な翼に彩色を施した。そして墜落の可能性をも生んだ。そんでサンデクジュペリの人間の土地が出来た。「我慢しろ・・・・・・ぼくらが駆けつけてやる!・・・・・・僕らのほうから駆けつけてやる! ぼくらこそは救援隊だ!」あーあ、俺はとっくの昔に落ちたと言うのに、まだなの? 救援隊。まさか!? あえて我が子を崖に落とすみたいな、そんでそのままキープ! 落ちることに意味があるのね。ほんとかい? 落ちることに何の意味がある? 否ある。グリーンデイのアームストロングいわく、「僕の音楽は僕の最も暗いところから出てくるんだ」と。そしてかまってちゃんのの子も、「曲を作るために傷つきに街へ出よう」みたいなことを言い放った。へへ、寺山修司。お前のスパイスはちと足りんかったわ。否、あの言葉はジッドか。「書を捨て町へ出よう」なんてね、でそれでねシドヴィシャスは・・・・・・ もうなんだろう、結局。俺は奇人さんに頼っているんだ。奇人さんの言葉に。奇人さんの力に。比して俺は凡人。 「−2℃、或る形骸の見た夢」−完結 軋む階段 僕の命の鼓動 静かに終焉に近づいていく 徐に冷たい地面が描かれて その時、僕の命の価値がどんなに低いかということ、僕はやっと理解できた。 『母』 髪を掴んだその腕は僕の頭を傷つけた。 『父』 タバコを持つその腕は僕の指紋をもみ消した。 『虐げる人々』 僕に群がり、殴り、蹴り、掴み、唾を吐きかけ、名を愚弄し、首を絞め、馬乗りになり、シャーペンを刺し、髪を抜き、金を抜き、物を壊し、バッグをゴミ箱に入れ、教師に従う嘘、先生僕を無視して、家路の途中、暴言を吐かれて、空は嘘みたいに青くて、心臓、胃、脳、心、僕の総ては腐り果てた。 僕の存在は否定された。在るべきではない、排斥されろ。お前なんてどうせ誰からも必要とされやしないんだ、だから死ね。お前は生きてたって苦しいだけなんだから死んでしまえ。 『未知の人々』 願わくば、愛されるべき人々であれと。 『赤の咲いた絵』 一枚の絵があった。僕が描いた、一面真っ赤に花を咲かせて。その絵を一瞥した保母は、僕に精神異常があるかの様に言った。 母は、父は、クラスメイトは、僕を虐げる人々は重なって、僕を着々と殺していく。 彼ら重なって、僕は死んでいって機械の歯車のように続いてく。それは円を描いていた。 ある日、空が煩い日だった。太陽と雲、そして飛行機がある。僕に翼はないけれど、翼なんていらないけれど、空へ逃避したい。けれども雲の上から見下ろす、錯綜した息遣いがまた僕を殺すに違いない。 何にもなかった。僕は生ける屍だった。ふと気がつくと、帰り道に子猫が歩いていた。ひどく痩せて、今にも死んでしまいそうだった。撫でると鳴いて、可哀想で仕方ないから、僕は公園にある倉庫で飼うことにした。自転車でいつも猫に餌をやるおじさんに、変な目で見られながらも餌をもらって、毎日通い続けた。 ある日、黒白斑の大きな猫が子猫を追いかけていた、それは僕の過失だった。公園50メートル付近の川辺で猫おじさんに餌をもらってる間、僕は鍵を開け放して、そのままにしていたのだった。 僕は肥えに肥えた猫を追いかけ、蹴る。噛み付かれ 叫んだ 鋭い両歯は離さない、殴る。微かに重圧は去り、僕はこれでもかと踵を蹴り上げ、頭目掛けて瞬時に落とす。僕は踏みつけ、何度も踏みつけ、赤が広がり、踏みつけ、踏みつけ、踏みつけ、何故だか、踏みつけ踏みつけ踏みつけ踏みつけ踏みつける。垂れた腸、完膚なきほど陥没した頭蓋、ぐちゃぐちゃに赤黒くて、これを自分がしたとは分からなかった。誰か別の誰かがやったんだと、僕はそれをただ目撃しただけだと思った。そして子猫のもとへ向かった。毛が抜けて所々薄赤い肉が見える。いつものように抱き寄せようとした瞬間。 何かが僕の一切を支配した。 暗転。気がつけば、足元に赤黒い液体を漏らす肉片、骨、ミミズのようなものが辺り一面に転がっていた。 ドアが開く 屋上 頭が真っ白になった ひどく照りつける太陽、僕の心と正反対の青、隈なき青 フェンス遠く 走る 自己嫌悪? 子猫への罪悪感? 苦しみ? 命を奪ったやるせなさ? 親にやられたこと? クラスメイト? 今までの、総て 振り切る 鉄風鋭くなって、それでも止まらない 駆ける 楽になりたい? 逃避? 身勝手? 駆ける 嫌な全部殺して 駆ける 猫、子猫、『君』は 暗くて狭い倉庫の中、窓から柔らかい影伸ばした陽だまりの中で僕といっしょに横になって 腕の中の『君』、小さな心臓の音が僕の音と重なった時、僕は驚いた 追いかけてくる鼓動、奥の奥まで、体全体に遍いて、その時、僕ははじめて分かった これが生きてるってことなのかと 生きてるから僕は存在していいのだと そして『君』も 僕たちはお互いがお互いを必要としている存在だった 知恵の林檎を齧らなかったアダムとイヴだった 自由に 世界を 走り 心繋ぎあって 好きな歌を歌って聞かせて より添い合って 温めあって 安心が広がって 僕が『君』を撫でて『君』が僕にニャアと鳴く そんな日々がいつまでもいつまでも続くと それを破ったのは、僕だ 裏切られたと思って、だから殺したんでしょう? って『君』は聞くけれども、それだけが正解ではない 僕は不覚にも無意識に あの猫を殺した、あの時の それは今まで僕がされてきた総ての総てに向けての復讐を込めて 踏みつけた 『君』、さえも 僕も結局は奴らと同じだ 自分の受けた苦しみを別の誰かに向ける、それが連鎖的に広がって だから皆僕を傷つけ、僕は『君』を殺した そんなこと許されるわけがない 法律や神なんかが許したって関係ない、この僕が許さない、僕自身を、絶対に だから死ぬ? 逃避だ!!!!!違う!違う!!違う!!!!!贖罪だ!!それが何になる? 『君』の命は帰ってこないのに、 フェンスを越えた時、重力を越えた 僕は空を飛んでいた 空中遊泳 未知の感覚 僕が描いた 赤が一面に咲く 『絵』 僕が描いた 価値のない自分への 『絵』 相反する二つのイメージが重なり合って 世界が躍動する 近づく 『君』 僕 広い 自由な 場所 そこで『僕たち』は手を取り合うだろう そこで『僕たち』は出会えたことに歓喜するだろう そこで『僕たち』はいつまでもお互いを離さない そこで『僕たち』はそれを最上の幸福だと思う そこで『僕たち』は撫であい抱き締め合いひだまりの中でお互いの心臓の音に驚いて生きてることに気がついて存在していいということに気がついてお互いがお互いを必要にしているということに気がついてまた抱き締め合って きっと、そこはエデンの園だ そこに辿り着くまで僕は羽ばたく、 翼のない僕は小さな『君』を乗せてその場所まで羽ばたく 「堂々巡りの夜」−完結 半年前からずっと、陽気なノイローゼを患った僕がいる。 まるで躁鬱病患者みたいに気分屋な僕。 ドアーズを聴いていたら、不思議と安らぐけれども、煩いのはダメだ。ピストルズなんて喧しいたらありゃしない、でもそうゆうのが好きなときもある。 鬱のときは、アンダーグラウンドなロックをかけて、気分の良いときには、流行のテクノをハミングしたりして、死にたいときなんだけど結局は死ぬ勇気さえもない自分に絶望したときは、CDケースやCD本体が割れる音が永遠響く、でも脳裏では虫集く様に蠢くアナーキーインザUKのメロディが流れている。 何時だか、気分が暗くなるくらいに星が綺麗な夜だったか。 茫漠の闇、瞬く月の瞼眺めていた。夜と朝の境界線が知りたかったからだ。 その時、月の光明が僕を蝕むように思えた。全くそれは劇薬と同じで。 扱いを間違えると、死んでしまう、肉体的にも、勿論精神的にもだ。 その結果として、僕は死んでしまっている。死は終わりだけを内包するわけではない。 死というものは、その状態も含む。 つまり、僕は生きた肉体と死んだ精神ってところか。 願わくば、安楽な死、きっとあると信じている。 エピクロスは死を即物的に解釈した。「死とは経験出来ぬものである。故に我が死に到る時、我が死を知覚することは不可能である。ならば何故に死を恐れることがあろうか?」 違う、そうではない。生きている死だってある。ちょっとした逆説、僕が哲学者気取りなんて何だか噴飯モノだ。 でも、彼の原子論には肯定的だ。心が死ぬときって、ほんと原子がバラバラになるように無機質で単純なものだから。一体僕は唯心主義なのか、唯物主義なのか、どっちなんだ。 どうでもいいけれど、僕って何? 誰? って言うと少し前に流行ったソフィーの世界っていう有り触れた哲学書みたいだけれど、ほんと僕って一体。 ?が頭を巡りに巡って埋め尽くして、知的好奇心とかそうゆうものではなくて。単純に僕ってどんな物体なのか なんでただの血の袋ではないのか てかそもそも物体なのか? そんな時分に出会ったのがデカルトだ。物心二元論という考え方を提示した人物である。死んだ僕の心と生きた僕の肉体、隔たりがある、まさに僕は理論の証明材料になる。とはいっても、精神至上主義のデカルトいわく、我思う故に我あり、つまり死んでる僕は僕を知覚できないってことになるから、矛盾する。必然のパラドックスってことか。 モラトリアムな気分。人生の猶予?もう精神は死んでるっていうのになんだかおかしな感じがする。でも希望的観測の未来を描いたりすることもある。他にも、感傷に浸ったり、時々ある。そう、僕には今という感覚がない。過去と未来しかない、というとその時間軸の中心点は何処にある?って思うけど、感覚がそう表してるんだから、それでいいんだ。この世には理屈だけでは説明できないってことが山ほどある。僕に哲学的説明など不分相応だ。でもこれを読んでいる君には、きっと今があるだろう?然し君は過ぎる一秒一秒、つまり着々と過去に飲み込まれているんだ、つまり君が存在している限り、絶えず君自身を無化しているということ。結局のところ、君もいつかは死ぬということ。だから、君に今がある。 ・・・唐突だけど、ここでコペルニクス的転回を一つ君に。実は『今』という概念は、昔も未来も含めての『今』として僕たちに知覚されている。『今』を認識するのは今だけれども、『昨日』や『明日』を認識するのも今、では『今日』って何? 『今』? 違う、過去と今と未来も存在する今日。と言うと、「否、確かに『今日』は『過去』も『今』も『未来』も含むけれども、それは『今日』が包括する範囲が広いためだ、「『今この瞬間』という『今』ならば、今しか含まれないのではないか?」と君は反論するかもしれないけれど。なら聞くけれど、今瞬間って何? 君はそれを今瞬間に説明できる? できない。今瞬間っていうのは、意識的に知覚することは不可能だ。僕たちが説明しているとき、つまり意識活動で捉えようとしたときには、もう今瞬間はなくなっている。ということはどういうことかと言うと、まず原則として僕たちは言葉を使う生き物である、そして思考は言葉を持ってはじめて存在することができる、言葉を使うことは意識活動である、つまり、知覚できる今瞬間は存在し得ない。と言うと君は「意識活動じゃ無理でも、無意識活動なら知覚できるではないか?」と反論するかもしれないけれど、じゃあ無意識活動で君は今瞬間を知覚しているということを知覚できているのか? そうではない。それは今あなたが過去から知覚したものだ。総合的に考えて、私たちが『今=今瞬間』を知覚することは不可能である、だから『今』が『過去』も『未来』も内包しているというわけなのだ。 我思う故に我あり。確かに正しい論理である。思考しているっていうことは、この思考=我が存在しているってことだから正しい。たとえ思考が何者かによって作られたものだとしても、意識活動が行われているってことは思考が存在する、つまり我は存在する。そして僕も今思考している。ならば思考=精神も死んでいないはずだ。否、勿論比喩的な意味では死んだ精神だけども、原理的には当然生きているということ。だから何?生きているから何なの?そこに何の意義があるの?分からない。だから僕の精神は比喩的に死んでいるんだ。肉体的に死ねないのは、死自体を恐れることではなく、その死の過程に伴う痛みが恐ろしいからだ。僕は弱虫以下だ。全く生きている価値がない。精神のほうは、とっくに死んでしまっているのにも関わらず、肉体の死その過程を、そして伴う精神の知覚する痛みを恐れてしまう。B級映画で撃ち殺されるゾンビの痛みがよく分かる。彼らは、本当はただ死の過程を恐れているだけなのだ。故に錯乱し、人に襲い掛かる。死の痛みを紛らわすために、だ。対照的である、僕は精神の知覚する肉体の痛みを恐れ、彼らは肉体の知覚する精神の痛みを恐れる。では、僕を、ゾンビを傷つけるのは誰かというと、生の存在だ。僕もゾンビも肉体が生きている故に、苦しんでしまう。然し、永遠の解放を有する死が存在するには、生の存在は必然である。ならば生の存在は在って然るべきである。否、僕は生誕しなければそもそも苦など存在し得ないはずだ。けれども、そう考えることができるのも僕が生誕したからであり、その時点で生誕し得ない可能性自体が損なわれる。生誕しないということは、苦が存在し得ないことさえ、存在し得ないということだからだ。つまり、生誕しなければ苦は存在し得ないということを仮定できた時点で、僕は絶対的に生誕する運命にあったということだ。・・・論理が成立していない? 矢張り、僕に哲学的説明は不分相応なのか? 僕はどうしたらいいのだろう? どうすれば、僕は救われる? 救われるとは、どういうことか? 仮に死が救われることならば、本当にそれは救われたことになるのか? 肉体の死は、知覚及び思考の喪失を意味する。ならば、先刻の論理の如く、苦が存在し得ないこと自体が存在し得ないのでは? それは苦が存在することを意味するのか? 受容器も存在しないのに、否そもそも苦を造る知覚、思考という存在も存在しない、ならば苦は存在しないのか? 然し、思考が存在しないということは、苦が存在しないということ自体が存在しないのであり・・・・・・ 堂々巡りの夜は、未だ明けないでいる。 「ヒマワリ畑で夢爆ぜて」−未完 何もかもを劈くような沈黙が取り巻いている。喩えるならフィッシュマンズとか後期のゆらゆら帝国だとか、ラインハートの抽象絵画とかフォンタナの空間概念みたいな。静かで如何にも無害なように見えて、異常な爆発性を秘めているあの感じ。 言葉が詰まって何処にも抜け穴がない、だからキリを探してんのに。肝心なキリで穴を開ける力ってのが僕にはない。その前提に早く気づければよかった。カンディンスキーに惚れ込んだのはよかったんだけれど、筆力は彼の足元ほどにも持ち合わせていなかったわけで。 ケバケバしい虫モドキ共が占有する自色、なんだけど混沌として浮き上がってくる3D感覚の「ポガガガガーン」とした雰囲気が、最後の審判とかを象徴しているなんてことを知ったときは驚いた。そんな高尚なもんだったのかと、少し落胆した。けれども、それはあくまで作者の世界観であるわけで、カンディンスキーは昆虫パークの異様な気持ち悪さを表現したのだと解釈した僕の感性が、それは違うと否定されるわけではない。中原昌也、という作家がいるのだが、この人が三島由紀夫賞を受賞したときの顰蹙と言ったら、まさに昆虫パークを訪れた婦女子や最近の草食男子の反応で。で、なんで中原氏の話を始めたかというと、僕はこの人の言った「小説が引き起こす、想像力の限定」というのを思い出したからである。各誌の名文家たちが書く文章が兎角自己充足目的で、読者なんかを一切考慮しない、それどころか読者の想像を限定しさえしている。といったような内容だったと思う。そうであるから、中原氏は「文字の一切ない、まるで銀世界のような真っ白なページ」を、と。氏の小説を単行本で読んだのだが、残念ながら真っ白なページは1ページもなかった。そうであるが故に、僕はこれだ、と思った。真っ白であるということは文字を連ねることはない、つまり才能といったものは必要ないのである。然し、まずその前に新人賞を取るとか、なんらかの形で世間一般にある程度名が知られた小説家にならねば意味がない、作品の評価だとか、レスポンスがない。全く才能を有していない僕が新人賞を取れるわけがない、というかそもそも才能が必要ないから真っ白なページを書くのだから、これでは本末転倒である。そのようなことばかりを延々考え続け、倦み、考え、時間を空費していった。 そうであるから、言葉は溜まり続けるばかり、持て余すだけである。絵も描けない、小説も書けないとすると、あとはロックか。残念ながら、僕は全くの音痴でギターのコードさえも分からない。ゲロゲリゲゲゲみたいに超がつく程のド下手でもジャパノイズというジャンルで一応やっていってはいるが、あれも一種の何かしらの才能であそこまで上りつめたのだろう。どうにかこの言葉を表現して、しかもある程度認められなければ、抜け穴は掘れない。僕は絵、小説、ロックの3択でどれが一番脈があるか考えてみた。まず絵、鑑賞量を思うと憂てしまう程に少ないし、第一絵で褒められたことがない。小説、読書量は1年で400冊、まぁぼちぼちネットなどで投稿もしてみた。未だに反応が返ってきたためしがないが。ロックは、先刻述べたとおりだ。と、すると小説で決まりそうである。 「仄暗い意識のそこで・・・(一部引用)」−完結 一滴の冷たさ。それは次第に激しさを増し、ついには篠突く雨となった。全身を突き刺す水の矢が仄暗い意識を彷徨わせる。裂傷が浄化されていく、それに伴い神経は鋭利に尖っていく。不意に傷が恐ろしくなり、首を廻し、痛む右腕を眺める。それは爛れた柘榴の様に、醜い肉の花を咲かせていた。いつの間にか、黒々とした大粒の蟻が数匹中に潜り込んでおり、途轍もない嘔吐感に襲われた。恐怖から目を逸らすと、何処から来たのか、大男が佇み自分を凝視していた。ひどく眩暈のする中で、男の顔を睨みつけると、それは自分であった。蟻たちは雨宿りをしているんだよ、とでも言いたげに微笑んでいる彼。空洞には次々と蟻たちが集まる、混沌とし、次第にそれは一つの帝国となった。男は笑い出す、皆君のことが好きで好きで仕方ないのさ、君は蜘蛛の母親の如く、黒々とした醜き子供たちに喰い殺されるんだよ。その男は自分の半身であった、あまりに残酷な半身。むしろ、その男こそのみが本体と云ってもいい。自分は形骸だ。本来形相でしかない自分、本質はまさしく彼のほうだった。 無風の中を雨が降りしきる。動的なのは雨だけだ。何もかもが無時間的で、色がなかった。男はすでに消えていた。自分は動けるだろうか、左腕に有りっ丈の力を込めたがまるで無駄だった。どうやら自分の死に場所は此処のようだ。強ち不本意ではない、そもそもこの山を訪れた目的は死ぬためであったのだ。下腹部に僅か力を込めて、右足でバランスを保った。そのまま体を横向きにすると、視界が血で滲んでいく。額も割れていたのだ。安堵感が体中に染み渡る。ついに、これで自分も死ねるのだ。もうすぐすれば、楽になれるのだ。柄にもなく、感涙する。 この世界では雨は恵みであり、脅威でもある。そういった受け取りかたという、相対的な価値観を混和させて雨は世界に齎される。いわば、落ちてくる雨は総合した価値観の大粒な一滴であるのだ。それならば、どうして一人きりだと感じるのか。それは絶対的な自分が此処に存在するからだった。自分はあくまで、自分の域を出ることはできない。他人の見ている世界を永遠に見ることのできないように、自分の見ている世界は、所詮自分の見ている世界でしかないのだ。砂漠に恵みの雨を求める人々でも、大なり小なり雨の受け取り方は違うはずだ。 ***** 『GIVEITAWAY』 全部一人芝居の一人相撲、誰も『僕』なんか見ちゃいないのに。 『昼の光に、夜の深さがわかるものか』ってさ、慰めてるの☆ ZOOっとね、自分自身を。 自己愛だよ。自・己・愛。MBとも言うよー♪ 愛をくださーい♪zooー♪zooー♪ってね☆ 馬鹿みたい。 ***** 『存在の耐えられない軽さ』 コメヂアンには、【遁走】なれなかった春 に死のうと、悖る 『花』 ヒロいんが・ポン 飛んだ 晩年、コギト・エルゴ・スム ウールループ警邏する青二才 残夜に混迷する影が 芥川。 「渇望」 徒然に民衆、微睡む じぇねれいしょん 佇立 岡山 祐子、念願 今は見得ず・だだいすと 無頼じゃなくって、永山の言う通りだ っさいロマンちずむ 旧交 一切「足、合切 検視官の視た 朔風は何処へ 坂口の奴は勝ちよった、敗北のブローが過ぎ去り 在りし日・知らぬが仏 虚勢 瓦解する のーあぶのーまらいずむ 朝ぼらけ 雪白に臥す形骸 否、濁流じゃって 紅涙を流し、庶幾したメリー・ウィード 物故者烙印を失くして ありく 錆、声 B U T きっと、 永代供養の朝には ***** 『STAND』 こんなつもりじゃなかった。 僕の力量は、所詮この程度だった。 奇を衒った風にして、 感傷に浸った風にして、 それで良い小説が書けるわけない。 でも、虚飾じゃない。 本心だ、全部これは。 日記も表示されている日に、書いたものだ。 前回、叱咤と助言をいただいた方々には、本当に申し訳ないと思っている。 僕は、その助言を活用したつもりだった。 ・・・それでも、書き終わった後の達成感が強かった。 自己充足のためであったからに違いない。皆様にとっては、噴飯もの以下であろう。 ただでさえ読むに耐えないのに、創作集を挟んで申し訳ない。 あと多分、これは独白になるだろう。 でも、もしもここまで読んでくださった方、(もしくは、ここまで読み飛ばしてくださった方)がいたならば、感謝の念に尽きないです。本当にありがとうございます。そして、読むに耐えないものを書いて申し訳ありませんでした。−<了> |
名無
2012年12月24日(月) 14時32分26秒 公開 ■この作品の著作権は名無さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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