背中合わせ
 君は平気で人の心の中に入ってくるよね。
「そうかな?」
「そうだよ」
 リビングの片隅。
 背中を合わせて、体育座りをしている彼女と彼氏。
 彼女は言う。
「でも……それがたまに痛いけど、心地いい」
「マゾ?」
 後頭部で、軽く彼氏に頭突きをする。
「君のことを無遠慮なやつって言う人もいるけど、あたしはそうは思わない。君はただ、『魂の拠り所』を知っているだけ」
「魂の拠り所? なんだい、それは」
「人間にとって一番敏感なところ。触れて欲しいけど、触れて欲しくもないところ」
 ふーん、と彼氏は曖昧なあいづちを打つ。
「抽象的すぎてよくわからないけど。拠り所、ね。寂しがり屋な彼女さんは、僕と一緒にいられて幸せかい? 僕は幸せだけど」
「ほらね」
「なにが?」
 彼氏の背中に、全体重を預けると、天井を見上げる。
「また、敏感なところをさわった」
 そう言って、彼女は笑った。 
晃洋
2012年11月18日(日) 02時07分20秒 公開
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No.6  晃洋  評価:--点  ■2012-11-26 22:29  ID:35wVg0qegkQ
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読んでいただきありがとうございます。
情景描写。言われて気づきました。
確かに省きすぎてて、淡泊になりすぎて
ますね。

精進します。感想ありがとうございました。
No.5  昼野陽平  評価:30点  ■2012-11-24 01:18  ID:/M49zwFIFX6
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いいですね、なんか魂に触れ合える人がいるっていうのは。
ほっとする話でした。
もうちょっと描写とかあると良かったなと思います。どんな部屋なのかとか。
No.4  晃洋  評価:--点  ■2012-11-23 00:45  ID:35wVg0qegkQ
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読んでいただきありがとうございます。
自分が作ったキャラを褒めてもらえるというのは
嬉しい限りです。
感想ありがとうございました。
No.3  com  評価:30点  ■2012-11-21 05:39  ID:.FdyIjK459A
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なんか読んでてニヤケました。
両方とも可愛いですっ!
No.2  晃洋  評価:--点  ■2012-11-19 20:53  ID:35wVg0qegkQ
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読んでいただきありがとうございます。
何気ない会話から生じる機微の一場面を切り取ってみたら
この短さになってしまいました。
というのもありますが、こんなの言い訳みたいなもので
長いものを書くのが苦手ということもあります(^_^;)

精進します。感想ありがとうございました。
No.1  水樹  評価:20点  ■2012-11-18 22:31  ID:r/5q0G/D.uk
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晃洋様、拝読しました。
二人の物語をもっと読みたいなと。
総レス数 6  合計 80

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