ヘンゼルとグレーテル |
電柱に髪の長い女が括り付けられている。満月の光が女を照らしている。 「え?」 僕は驚いた。 「ええ?」 女も驚いた。 「え?どうしたの?」 僕は女に聞いた。僕はなぜ彼女が電柱に括り付けられているのかが理解できずにいた。 「え?」 女はまた驚いた。女は電柱に括り付けられている。彼女の体は太い縄で軋むぐらい強く締め付けられ、胸が強調されている。 「これはこういうものよ」 彼女は黒く湿った目をこちらに向けて言った。 「そっか」 僕も言った。吹いた風に鼓膜が揺れて音がした。 「びゅるるるるるー」 と彼女はその音の真似をした。 「ほら、一緒に」彼女は言った。 「びゅるるるるるー」 僕も言った。風はまだ吹いている。女の長く白いスカートはなびいている。 「びゅるるるるるー」 僕と女は声を合わせて言った。 「北風小僧のかんたろうってあったよね」 女は言った。 「うん」 「それだけよ」 強い風が女の黒髪とスカートをうねらせた。ついでに彼女のスカートからはみ出ている一本の触手もうねった。 「えぇ?」 僕は驚いた。なぜ触手があるの?と思った。僕の思ったことは見透かされていた。 「これはこういうもの」 と彼女は言った。 「これはね、私の前の穴から出てるの。見る?」 女は言うと、縄に縛られた窮屈な体をうねうねさせ始めた。うねうねうねうねさせていると、縄がだんだんと下にずれて来た。僕はその時、エッチな事を考えていたから勃起していた。 縄から開放された女は、はぁ、息を吐きながらと両手を大きく広げた。胸が強調された。 「ほら」 女はスカートを捲った。僕は屈んで、スカートの暗闇にスマフォの明かりを携えながら入っていった。彼女はパンツを履いて無くて、穴から赤色の触手が出ていた。吸盤もあって、蛸みたいだった。そう思うと海鮮丼の匂いもしてきた。 「ようこそ竜宮場へ」 女は言った。 「え?」 僕は意味が分からなかった。僕の、え?と言う声はスカートの中で反響した。 急に僕の首は女のむっちりした両足に挟まれた。僕は身動きが出来なくなった。女の触手は僕のパンツに伸びて来た。粘液を分泌していたらしい触手は僕の乾いたケツの穴に入り込んで激しくうねった。舌で舐められているようだった。女の触手は僕の直腸でうねって、うねって、うねっていたし、僕も気持ちよくて腰をうねらせた。 「びゅるるるるるー」 女は言った。 「びゅるるるるるー」 と僕は射精した。パンツにいっぱいぶちまけた。竜宮城はすごいと思った。 「はい、終了」 女は言った。 「じゃあね」 女は言った。僕を締め付けていた足の力を緩めると去っていく。僕は快感が覚めぬまま女の背を見つめた。女が消えるまで見つめた。女の去った後のアスファルトには触手の粘液が線をずっと先まで引いていた。これを辿って女について行こうかと思ったが、ヘンゼルとグレーテルみたいに目印を辿る行為は失敗に終わりそうだったからやめた。僕は射精後、べたつくパンツの不快感に耐えながら帰った。家で一服して、女の事を思い巡らせながら寝た。 次の日から僕は勃起できなくなった。きっと僕が竜宮城に行ったからだった。勃起できない事は僕にはどうにも出来ない。けれども勃起もしたいし、僕は女に惚れていた。そんな感じであの日から毎日過ごしている。 「びゅるるるるるー」 と風の音が聞こえるたびに、海鮮丼を食べるたびに、僕は垂れ下がったままのペニスで射精している。そして女の事を思い出す。そしてまた 「びゅるるるるるー」 と射精している。 そんなこんなで僕は、再度あの女に出会える時を願って、ここにこれを記す。平成二十四年十一月六日。 |
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2012年11月06日(火) 02時07分30秒 公開 ■この作品の著作権はcomさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.3 ??? 評価:0点 ■2013-06-29 23:38 ID:O45hXEyvClA | |||||
拝読しました。何だこれは?つまらん以前の問題だ。子供の作文の方がマシ。 | |||||
No.2 com 評価:0点 ■2012-11-11 20:39 ID:L6TukelU0BA | |||||
OBってことは蜂蜜さん…? ご指摘ありがとうございます! すみません!ちょっと血迷ってました!もっと練ります! |
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No.1 OB 評価:0点 ■2012-11-11 19:40 ID:fxD0PHpbJtA | |||||
拝読しました。 色々と思うところはありますが、この作品には感想を書きたくない、と思いました。 |
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総レス数 3 合計 0点 |
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