旅人(1000字小説) |
旅人が南へ向かうと、日照りの強い砂漠の真ん中に、喉をからからに乾かせたひとりの女がいました。旅人は躊躇なく、できるだけたくさんの水を女に与えました。 「私はこれから東へ向かう。この砂漠を渡るには、最低限の水さえあれば私には充分だ」 旅人が東へ向かうと、森の中に、今にも破れ落ちそうなくらいみすぼらしい襤褸を着た、ひとりの女がいました。旅人は躊躇なく、下着以外の全ての衣服を女に与えました。 「私はこれから北へ向かう。北は涼しいと聞いているので、最低限の下着さえあれば、私には充分だ」 旅人が北へ向かうと、海辺の荒びれきった漁村に、金に困ったひとりの女がいました。旅人は躊躇なく、路銀をほぼ全て女に与えました。 「私はこれから西へ向かう。西の街では力仕事を担う男は引く手あまただと聞いている。健康なこの肉体さえあれば、私には充分だ」 旅人が西の街に着いたとき、街は盗賊団の略奪によってかつての栄華も見る影なく、全てを失った者で路上は溢れ、旅人を雇い入れる余裕のある者など、ただの一人も見当たりませんでした。旅人は飢え、乾き、寒さに震え、そしてもう一銭の銭もなく、また、再度どこかへ旅に向かう体力も気力も枯れ果てていました。旅人はやむなく路辺に座り込み、乞食のような体裁で誰かが施しを与えてくれるよう待ってみましたが、誰もがみな同じような状態だったので、誰一人、旅人に施しを与える者は現れませんでした。旅人は日増しに精魂尽き果て、旅の終わり、すなわち己れの死を、すぐ身近に感じるようになりました。 そこへ、王様と家来と奴隷を引き連れた、大旅団がやって着ました。旅人の心の中に、希望が蘇りました。その一座の中に、南で水を与えた女、東で衣服を与えた女、漁村で路銀を与えた女の姿もあったからです。旅人は驚喜して、女たちに順番に声をかけました。 「私にはもう何も無い。何か恵んでくれるか、あるいは王様に取り次いで仕事を与えて貰えないだろうか?」 女たちは、異口同音に涙を流してこう言いました。 「残念ながら、あなたに差し上げられるものは、私には、何ひとつありません。賃金は安く、買える衣服も食糧も水も僅かで、誰もが自分達の生活で手一杯なのです。私には夫も子もおり、王様があなたを雇い入れれば、誰かがここに置き去りになるでしょう。それは私の家族かもしれません。あなたにご恩をお返しできるものは、ほんとうに、何もないのです」 |
蜂蜜
2012年09月05日(水) 13時45分53秒 公開 ■この作品の著作権は蜂蜜さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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この作品の感想をお寄せください。 | |||||
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No.14 志保龍彦 評価:20点 ■2012-10-02 23:19 ID:OIB9Tf4Hlfo | |||||
拝読致しました。 私は、読んだ後に「何か」が残るのが良い小説だと考えています。 感動であれ不快感であれ、読者に何かしらの影響を与える小説です。 この作品を読んでも、私には何の感情も湧きませんでした。 不躾な物言いかとも思いますが、これが正直な感想です。 御復活されたことを嬉しく思います。今後とも宜しくお願いします。 |
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No.13 蜂蜜 評価:0点 ■2012-09-16 14:25 ID:pCuxcbqH47Y | |||||
>ゆうすけさん ご感想ありがとうございました。 不肖、この蜂蜜は、ここTCの元運営者であったにも関わらず、現代板以外は、滅多に拝読せず、また、他板でも、ごくごく限られた、主にチャットを通じて知り合った知人・友人・ライバル、同志の作品しか手に取らず、それらも、読了しないことが多いため、滅多に感想を書くことはありませんでした(一部の、大きな期待を寄せている利用者様を除いては,この蜂蜜は、20点、10点、0点をつけることは、ございません。ただ、「スルー」するだけです) わざわざ遠方より、ご寄稿ありがとうございました。 ゆうすけさんについては、そのお名前のみ、古参利用者様として、記憶にございます。 後ほど、機会があれば、改めて、ゆうすけさんの作品と、それについての個人的な「感想」を、寄稿させていただきたいと思っておりますが、現在は、少々、時間不足です。 感想のご寄稿、ありがとうございました。 |
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No.12 蜂蜜 評価:0点 ■2012-09-16 14:20 ID:pCuxcbqH47Y | |||||
桐原草さん あちらは確かに「炎上」もしくは「荒れている」状態のように見えますが、決して、全ての生命が絶えた荒野ではなく、いくつかの「芽」がいぶき、何輪かは「花」を咲かせている模様です。 多くの「炎上」、「荒れ地」の原因は、僕自身の無知、初利用ゆえのマナー違反、暗黙の了解違反に起因するものであり、その責任を重く感じておりますが、とりあえず、少なくとも現時点にて、僕以外のどなたの血も流されず、誰も死なず、僕自身もまだぴんぴんしていますので、まぁ、問題なし、と思っております。 ご感想ありがとうございました。 『作家でごはん!』様にて次回発表する作品は、おそらくこの「蜂蜜」なるアマチュア不逞文士が、2003年〜20004年頃に書き上げた、過去作品になるかと思われます。 それらは、このTC上にて閲覧可能ですが,利用者様の顔ぶれも異なることから、異なった視点からの、忌憚なきご意見を賜りたく、後日投稿を予定しています。 ご参考までに、メールアドレスを記載して、本稿を投稿致します。 もし何かありましたなら、メールにてご連絡下さいませ。 ご感想、ありがとうございました。 |
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No.11 蜂蜜 評価:0点 ■2012-09-12 16:19 ID:WPj64RXwNCc | |||||
>おさん 感想ありがとうございます。また、返信遅れ、申し訳ありません。TCの他に、ごはん!さんにもこの作品を投稿し、ごはん!さんを初利用した結果、あっちでも(主に悪い意味で)人気者、もしくは問題児となってしまいました。両方のサイトに同時に作者レスするのは、毎日24時間自由に時間を使える状態にあり、労働をしていない僕でさえ、さすがに疲れます。へたばります。 チャットでの何気ない会話で、長年の、お互いの心にあった、誤解というか遠慮というようなものが無用になりましたね(笑)。感想をいただけたことを、大変嬉しく思っています。 さて、ここからが返信です。 ごはん!さんの方で、感想や意見があり、先日、旅人と久々に二回ほど電話で話しました。幸い記録がありますので、それをコピペさせていただきます。 *** プルルルルルルルル 「なんだようっせえなー、夜中に」 「なあ、おまえなんで旅してんの?」 「さっきも言ったじゃん。旅人だからだよ。何度も言わせんなよ」 「わりいわりい、なんかみんなお前のこと、変な奴だって言ってんのよ。わけわかんないんだって。ところでおまえ、旅に目的とかあったっけ?」 「ねーよ。あるわけねーじゃん。旅人だから旅してんだよ」 「お前なんで、あっちこっちで女にいろいろ物あげてんの? なんか下心でもあった?」 「下心? あったに決まってんじゃねーか。いい女だったから、うまくすりゃ彼女にできるかなと思ったんだよ。そんなん当たり前だろ?」 「ふーん、他に何か理由なかった?」 「なんつーかさー、俺ってこう、正義感が強いっていうの? 困ってる女がいると、ついつい助けたくなっちゃうんだねー。いい女限定だけどな」 「おまえ、仕事とか何してんの? いっつも旅してるけど金あんの?」 「金なくなりそうになったらマックのバイトやってるよ。マックはどこの店もシステム一緒だから、経験者だと雇ってもらいやすいんだよ。だいたいどこ行ってもあるし」 「で、お前いったい何者なの?」 「旅人。俺、旅人だから、旅が人生なんだよ。わっかんないかなぁこのロマン? 人生は旅だ。ウィー」 「おまえ、西の街で餓死しかけて、女に何にも貰えなくて、なんか思った? 悔しくなかった 「そりゃあ悔しかったよ。あれだけ尽くしてやったのにさ。もう、こいつら全員呪ってやるとか思ったけど、今は違うなー」 「んじゃ、今はー?」 「あ、今は違うよ。ほら、最近よく『女は上書き保存、男は名前を付けて保存』とか言うじゃん。あれだよ。結局そういうこと」 「どゆこと?」 「あー、つまりさ、女は、新しい男ができたら、元カレから受けた恩なんか、どーーでもよくなっちゃって、サッパリ忘れちゃうもんじゃん?」 「あるある。それが上書き保存ってことか。じゃあ男は?」 「男はさ、元カノでも、やっぱ一人一人との思い出は大切にするし、ときどき思い出したり、あいつ今元気かな? とか思う奴が多いんじゃね?」 「あ、それはわかる。俺もそうだわ。元カノがピンチだったら、いつでも駆けつけるわ。で、なんで今そんなにサッパリしてんの?」 「あー、おまえは書いてないけど、実はあの後、あのときは助かりました。ありがとうございました、って言われたんだよ」 「そんなんでサッパリしちゃうんだ?」 「おう。やっぱさ、ありがとう、って言われると嬉しいじゃん? あ、してあげてよかったなーと」 「オッケー。ところで今どこにいんの?」 「浦和のマックでバイトしてるよ。ちょっと金貯めて、次はハワイにでも行こうと思ってさ」 「なるほど、オッケー。わかった。遅い時間に悪いね!」 「本当だよ、電話ならもうちょっと早い時間にしてくれよ、俺明日っつーかもう今日? 早番なんだからさ」 「悪いね。んじゃ、おやすみー」 ピッ *** ということだそうです。旅人は、さすが旅人だけあって、ちょっと風変わりな奴ですが、基本的には、女好きの、割といい奴みたいですね。 王様は暇なのでちょくちょくうちに遊びに来ては、リビングでブヒブヒ言いながらロリロリの萌えゲーやってます。萌えるなら自分の城でやって欲しいものですが、迷惑なやつです。ごはん!さんの感想の経緯で王様とも話しましたが、王様は基本的にアホなので、碌なことも言わなかったため、「おまえもう帰れよ」と言って帰しました。そのやりとりもごはん!さんの方に記録されていますが、大した内容ではないので、特に求められない限りは、ここにあえてコピペする必要もないと思います。 *** さて、作者である蜂蜜は、作品を書く際に『打率3割論』という考え方を持っています。 これは、もともとは著名な作家か、あるいは著名な建築家のどちらかが言った言葉で、なにぶん学生時代に耳にしたもので、どこのどなたが言った言葉かは、忘れてしまいました。ただ、その論理に非常に共感を覚えたので、そっくりそのまま拝借して、僕が何かものを作る際の、ひとつの指針にしています。『打率3割論』を要約すると、以下のようになります。 「さすがに毎回名作を作るのは難しい。だから、10作品中、3作品が名作だったら、それでいい。打率3割を目標にしている」 こういうことです。 ただ、僕の場合の小説作品は、書くのはたまたま僕ですが、読者さん一人一人の中で感じられた『読書体験』そのものが、作品ということになります。誰ひとり読まなければ、「作品」は、「存在しなかったこと」になるのです。ですので、みなさんから寄せられた感想そのものが、「僕の作品」なのだと言っても、差し支えないと思います。 こういう場合、ここTCでは幸か不幸か得点制がありますので、おおよその目安を、僕は得点で判断します。 すなわち、「40点か50点」の評価が、10人中3人以上から得られるかどうか? です。 そんなことを僕は考えています。 感想ありがとうございました。おさんとも、他のみなさん同様に、今後もまた、互いに『切磋琢磨』の名の下で、忌憚なき感想を交換しあえることを、心より祈っています。 |
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No.10 桐原草 評価:50点 ■2012-09-12 09:43 ID:1zZ2b3u5YfY | |||||
なんどもすみません、桐原です。 あちらではなんか荒れちゃいそうになったのでこちらから失礼します。 蜂蜜さんの文章とても素敵だと思います。 これからもどうぞよろしくお願いします。 最後に一言 「よくも言ってくれたな! おぼえてろっ! 絶対面白いの書いてやる!」 (でも大丈夫だろうか……) |
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No.9 ゆうすけ 評価:30点 ■2012-09-11 17:38 ID:1SHiiT1PETY | |||||
拝読させていただきました。SFホラミス板に居着くゆうすけと申します。 乾いた砂が水を吸うように、滑らかに一気に読みました。 寓話のようでもあり、故事成語の成り立ちのようでもあり、しかしながら無残な結末、その意外性が面白いですね。 情けをかけても見返りは求めるな、情けをかける時は余力を残せ、そんな意味があるのでしょうか? そういった事を勝手に考えるのが私は好きでしてね、読後の余韻を楽しんでおります。 南に行って、東に行って、北に行って、そして西に行く……最初の場所に戻ってきたようにも感じられて、途方もない無駄骨旅行にも感じられます。 失った代わりに何か一つでも手に入れていたらよかったのにな、と素人考えで申し訳ありませんが、そう思ってしまいました。 |
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No.8 蜂蜜 評価:--点 ■2012-09-09 05:31 ID:X5IOOPj01FA | |||||
>笹百合さん ご感想ありがとうございます。 頂いたご意見に、ナンバーごとにご回答させていただきます。 @「日照りの強い砂漠」 僕自身は、「日照り」という言葉から、全く、雨のニュアンスは感じませんので、おそらくは感覚の違いだと思います。ただし、「日差し」という言葉のほうが、音読した場合には「ザ」というとても鋭い濁音が入ることにより、日差しの強さが、鋭さのように感じられるため、理由は異なる物の、「日差し」という表現のほうが的確だという点には、同意致します。 A喉をからからに乾かせた 推敲不足です。ご指摘の通りです。 B大旅団……他国に保護されて亡命する途中の王と配下 僕自身はそういうイメージは全く持っていません。ただ、ここの書き方については、今では、ご指摘の理由とは異なる全く別の理由で、「王様と家来と奴隷」ではなく、「王様と家来と楽隊とピエロなど」みたいな感じに書き換えたいと思っています。理由については、あえて控えさせて下さい。 C一座だと興行のイメージが強い。 Bで述べた通り、むしろ、退屈が嫌いな王様が、暇つぶしに、楽しいものを引き連れて、気まぐれでひょっこりたまたま現れた、という感じにしたかったので、興行のイメージに近いものが、ここでは、作者の狙いです。 D北の印象が弱い 僕としては、東と南と北の関係性は、等価であるように書きました。この三方向には、できるだけ等価な関係が望ましいと、僕は思っています。その理由は、いずれか一方向に、他の二方向より重いウェイトを置いてしまうと、そこに余計な「意味」が生じてしまい、それは、僕の望むところではないからです。 E強調について 僕は、この作品を、できるだけ平坦で、すらっと読めてしまって、最後はよくわけのわからないかたちにしたいと考えていました。そのため、作品中のどの部分も、あえて強調したいとは、思っていませんでした。 >詩をやる者の意見なので小説には当てはまらないかもしれません。 いえ、詩も小説も、同じ「言葉」を扱うものですし、むしろ、詩を書く作者さんのほうが、より限られた言葉の中で、読者の想像力を最大限引き出す必要があるとたぶん思いますので、詩人さんからの感想は、非常に刺激になります。 ただし、僕自身は、ほとんど詩を書くことはなく、また、プロアマ問わず、詩というものを、たまに手にとるものや、たまたまどこかで読み、印象に残っているものは幾つかあるものの、特に積極的に読むことはありません。どちらも少ないですが、読んで強い印象を感じて、記憶している詩と、僕がたまたまふとおもいたって書いた詩の数が、だいたい同じくらいでしょうか……詩も小説も、基本的には、自分が一度書き終えたものには愛着はないので、もう生原稿もデータも捨ててしまったものが多く、あまりよく覚えていないのですが。 >エネルギーの使いどころを間違えてやしませんか。 僕は基本的には、とても寡作な作者です。 データ、生原稿、何らかのかたちで書籍や小冊子、雑誌などに掲載されたものも、前述の通り、書き終えた物には殆ど愛着も興味も無く、また、読み返す機会もないので、だいたいは、PCの買い替えや、引っ越しなどの際に、ゴミとして一緒に捨ててしまうか、他の普通の本と一緒に箱に詰めて、一気にブックオフ等に販売してしまいます(余談ですが、僕はかつて相当に病的な引っ越し魔でした。今はそうでもないですが、今住んでいる部屋も、今年の5月に引っ越してきたばかりです。それも、同じ駅の、線路の向こう側から、こっち側に、ふと思いつきで、契約満了を待たずに、ひょいっと移っただけです)。 その為、自分が書いた作品の数を正確に把握はできないのですが、今、WIKIPEDIAにてTCを検索してみたところ、闇さんが運営から退き、帯刀さんが執政(当時の名称。運営者代行)を任されて、さらに暫く経ってからの頃にネット投稿をし始めたはずなので、だいたい2003年の終わりか2004年のはじめ頃が、断続的ながらインターネット上での執筆と、投稿をし始めた時期だと思われます。 小説のネット投稿をし始める前は、高校生時代くらいから、既存の作家の論考や研究論文(主に学校の課題、ときおり自発的)に書いていた程度です。 やるときはやるし、やらないときは3年くらいは何もやらないという、非常に気まぐれな性格の持ち主です。たまたま、つい昨日、医師の正確な検査結果の診断を受けたのですが、僕は、軽度ながらアスペルガー障害(アスペルガー症候群)という一種の発達障害がある可能性が高いとのことでしたので、その関係か否かはわかりませんが、とにかくやたらと集中力が急激に高まると、三日や四日は不眠不休で、まさにぶっ倒れて救急車で運ばれるまでやり続けるときもあれば、集中力が異常に散漫で、落ち着かず、何をやっても中途半端な日が、長く続くことも多いです(特に言語系分野にその傾向が強いです)。 ネット投稿を開始してからの作品数も定かではありませんが、ネット上で発表したものも、別の媒体で発表したものも合わせれば、約8年半で、長編(200枚内外)2、中編(100枚内外)1、短編(50枚内外)4、掌編(50枚以下)が20、詩4くらいだと思います(かなり誤差はあるかもしれません)。しかし、今現在手元には、過去に書いてTCに投稿した掌編が3本、つい先日、たまたま実家の片付けをしていたら出てきた中編の生原稿が一本しか、ありません。 噺が脱線しました。乱文、誠に申し訳ありません。 ただ、こんな脱線話に長々と付き合わされた笹百合さんには大変お気の毒ですが、作品や他の方の作品への感想投稿などをしておりますと、このように、自己の来歴を確認する機会などにも初めて出くわすこともあり、僕としては、得る物は大変多いです。ですので、結果として、エネルギーの使いどころとしては、これもたぶん、間違いではないのかな、と自分では思っています。 だいたい、他の方の作品のへの感想や、自作に寄せられた感想に対する返信は、いつでもやろうとさえ思えば、比較的楽に、スイッチを入れて作業することが可能です。 しかし、小説執筆のスイッチがたまたま入ることは稀で、書けるときと書けないときの差が、やたらと激しいです。20枚前後の短編をガンガン執筆しては投稿を毎週行う時期や、200枚前後の長編を、一週間前後で一気に書き上げてしまった経験もありますが、全くスイッチが入らず、他のこと(恋愛やスポーツ、読書、仕事)にかまけている時間も長いので、結局は、「やれるときにやれ! やれないときはやるな!」ということを、今思うに、人生のモットーのように感じているような気がします。 幸か不幸かわかりませんが、今は上記障害によって併発されるうつ状態が酷く、情緒の高低差が日によって大きく異なり、勤務先を長期休職中であるという事情もあり、気分さえ良好であれば、好きなときに好きなことをやり、寝たい時に好きなだけ眠れる環境にあります。文章を書いているときは、心が落ち着きますので、まあ、とりあえず当面はこれでいっか、と思っています。 詩人の方の感想やご指摘は、僕にはない感受性を得ることや、自分では全く気付かなかったミスや、解釈の異なる方向性を示してくれることが多いようなので、今後とも、もし拙作をお手にとる機会があり、お手隙の際には、気が向かれましたら、ご感想をお寄せいただけたらと幸いです。 今後とも、何卒宜しくお願い申し上げます。 |
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No.7 お 評価:30点 ■2012-09-09 01:18 ID:L6TukelU0BA | |||||
なにやら寓意の込められたっぽい話しでしたが、寓意を読みとったりとかは得手ではなく、分かるような分からないようならばやっぱわかんねーや、て感じでした。 他人に金を貸すときはやったものと思えと言うことでしょうか。チガウカ 当面の目標はデフレを脱却することだ!と言うことでしょうか?チガウカ いずれにせ、少々インパクトにかける感じで、短くてインパクトがないとすげに流されてしましそうです。 まともな感想にもなってませんが、そんな感じで。 |
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No.6 笹百合 評価:20点 ■2012-09-08 22:35 ID:wYgzQgVuDaw | |||||
三十一文字に詰めていると千字は途方もなく長く感じますが、小説では短いのでしょうね。感覚の差に改めて驚きました。さて、気になるところをつつきます。反論はご自由に。@「日照りの強い砂漠」という表現に違和感があります。「日照り」は雨を前提とするニュアンスがあるので「日差し」では。Aのどは「乾く」よりも「渇く」だと。B「王様と…引き連れた大旅団」では、他国に保護されて亡命する途中の王と配下に聞こえます。C「その一座」「一座」だと興行のイメージが強いので、王が率いているなら「一団」の方がしっくりきます。D「南で水を…」南、東、ときたら北では。漁村だけ取り上げるなら、西の街に消されない印象付けが必要だと思います。E繰り返しによる強調がうまく使いこなせていないように感じます。最後の「何もない」を響かせるには、始めの繰り返しを緩めるか、最後をもっと始めの型に戻さないと、始めの繰り返しがきつすぎて強調になりません。 あれやこれや言いましたが、詩をやる者の意見なので小説には当てはまらないかもしれません。 蛇足 むこうを見てて驚きました。エネルギーの使いどころを間違えてやしませんか。 |
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No.5 蜂蜜 評価:--点 ■2012-09-08 21:47 ID:X5IOOPj01FA | |||||
>陣屋さん ご感想ありがとうございます。 王様たち、いったいなんで出てきたんでしょうね? 王様でしたら、ちょうど今うちに遊びに来てて、なんかリビングで寝っ転がりながら、萌え萌え系のギャルゲーやってますので、ちょっと聞いてみますね。っていうか、ハァハァ萌えるのなら自宅でやってくれと何度も言ってるんですが、なかなか聞いてくれないんですよ。困ったものです。 「王様ー、おまえなんで王様なのー?」 「え? だってオヤジもうボケちゃって頭ん中お花畑だし、長男だしー、それになんか、カッコ良くね?」 「お前なんで旅してたのー?」 「観光」 「一緒にいた奴らはなにー?」 「モブ」(どうでもいいようなエキストラキャラのこと) 「なんで荒れた街見て何もしなかったのー?」 「いや、だって、あそこ俺の領地じゃないし。っつーかよその国だし」 「なんで女たち引き取ったのー?」 そう聞くと、王様はなんかゲームをやめて立ち上がり、ズンズンと口でリズムを取りながら、「カモン」とか「イエー」とか言い、昔流行った古い日本のヒップホップのラップを始めました。 ――♪YO! YO! オレは王族生まれ道楽育ち 貧乏な奴はだいたい友達♪―― 「おまえもう帰れ」 僕は言いました。 とにかくまあ、そう言うことだったみたいです。あいつボンボンで、基本的にはいい奴なんですが、ちょっとノリが軽いんですよねえ。 ただ、僕としては今回は、王様にはちょっと引っ込んで貰いたかったですね。あいつがモブを引き連れてやって来たせいで、何か話に、身分の差とか、そういう、余計な意味がくっついてしまったような気がするので……。今後は自重するよう、あとで文句言っておきますね。 >昼野さん ご感想ありがとうございました。 物語はまあ、1000歩で出れそうな迷路に入口から入って、1000歩で出口から出たら、こんな感じになっちゃいました。よくも悪くも。 文章表現は、今回は、普段の僕の文体は捨てて、簡潔明瞭にしました。 今後は、また何か思いついたら書きます。 今後もお互い、これまでどうり、切瑳琢磨していきましょう。 >zooeyさん ご感想ありがとうございます。 1000字の小説というのは、僕も初めて書くものなので、ちょっと1000歩で出れるような迷路の入口を探すのには苦労しましたが、その入口に入ってしまえば、だいたい、いつもと一緒でした。 1000歩ちょうどにするのは、そんなに苦労はしませんでした。出口が見えかけたところで、だいたい1030歩くらいになりそうだったので、歩幅を調整して、1000歩で出口から出ました。 >夕凪さん ご感想ありがとうございます。 男女の恋愛観について最近よく耳にする新しい格言? に、誰が言った言葉かわかりませんが、 女は上書き保存。男は名前をつけて保存。 というものがあります。要するに、女の子は一度彼氏と別れて新しい彼氏ができたら前の男のことなんてどーでもよくなっちゃうけれど、男は、これまで付き合った女の子との思い出を大切にして、別れたあとも、一人一人、大切に名前をつけて保存する傾向が、一般的に多い、というような意味です。 これまでまあ、僕も人並みに、何人かの女の子とお付き合いをしてきましたが、僕の人生経験上も、まあ、だいたい上記には同意です。 人生そんなもんだ、と僕は思います。 |
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No.4 桃太郎の雉子 評価:40点 ■2012-11-04 11:46 ID:qwuq6su/k/I | |||||
陣屋氏のご指摘通り流石の文章力でしたが。。終いが・・人間て意外に超能力を備えた人が多いので、、女等はそれなりに何らかの返礼をする事は恐らく可能なんですが、、、お互い様ですし。でも偶にこう言う人も居るんですよね キスして貰ったり背中を叩いて貰って急に元気が出て郷里へ戻ったとか。。でも普通は、、持つ者は愈々与えられ、持たざる者は持ってるものさえ奪われるが普通なんで、、、恐らくこの人は欲を出し豊かな街へ出稼ぎに行ったのが間違いだったんでしょうか?えっ!何かあたしが今考えてる仕事もヤバイ様な・・ でも流石に管理人されてた丈有って凄い文才だったです。 |
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No.3 zooey 評価:40点 ■2012-09-06 01:14 ID:1SHiiT1PETY | |||||
読ませていただきました。 1000字ぴったりにおさめる、というのがまずすごいな、と思いました。 また、短いのに、過不足ないというか、物語がきちんと分量にあっているなと思いました。 これもすごいことだと、私などは思ってしまいます。 なんとなく清潔感のある文章が良いなと思いました。 短いので何とも言えない感じで申し訳ないですが、お上手だなあと思いました。 ありがとうございました。 |
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No.2 昼野 評価:20点 ■2012-09-06 00:57 ID:FJpJfPCO70s | |||||
読ませていただきました。 チャットでも言いましたが、読み手の想像の範囲内に収まってる感じでした。こじんまりと収まっちゃってて正直、面白くないです。 文章そのものも表現たり得てなくて読むのが苦痛でした。 なににせよ書き始めてくれて良かったなと思います。今後に期待してます。 自分からは以上です。 |
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No.1 陣家 評価:30点 ■2012-09-06 00:09 ID:98YScwpXzig | |||||
拝読しました。 さすがの文章の安定感ですね。1000文字という制約の中できっちりと落ちまで持っていく手腕はお見事だと思いました。 道徳の問題ですね。 一円を笑う物は一円に泣くということでしょうか。 40円で人一人の命が助かると分かっていても、それをしないのは不道徳なのかどうか、でも風呂上がりのガリガリ君一本を我慢できないのが人間ですしね。 既得権益は手放せないのが人情というものですよね。 王族一行よりも裕福なキャラバンとポーターあたりで良かったような気もしました。 王様だとなんか素通りかよ感沸いちゃうので。 失礼しました。 |
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