スポーツジム |
プロローグ「山田一郎の独白」 突然ですが、僕はゲイです。 そんな僕も第一志望の『コマミスポーツジム』に就職が決まりました。 はてさて、どんな出会いがこの僕を待ち受けているのやら……。 「ふう……ひと休み、ひと休み……」 レッスンの後にぐっと喉に流しこむドリンクは、本当においしい。 入社して3ヶ月、僕の担当はヨガ。受け持つお客さんは、老若男女さまざまだ。 本当は『ストロングボディ』の担当になりたかったけれど……。僕の持ち味は体の柔らかさなので、仕方がない。 入社してから3ヶ月、仕事も人間関係も慣れてきた。 「山田く〜ん」 事務員の桜庭さんがこちらに向かって走ってくる。 「山田く〜ん、今ちょっといいかなぁ?」 「何ですか? 桜庭さん」 「ヨガのぉ、新しいお客さんのメニューを相談したいんだけど」 「はい、いいですよ」 返事をすると、桜庭さんはさも嬉しそうに目元をほころばせる。その時に少し首をすくめたので、色素の薄い茶色い髪が、横に流れて微かに揺れる。 桜庭さんは、コマミスポーツジムで事務員をしている。プリティフェイスとかれんな振る舞いで、ジムの男性職員にとってのアイドルだ。もちろん僕は、彼女に興味がないけれど。 「イオリはぁ、このメニューなんかいいと思うんだけど……」 「はあ」 この桜庭さんは、自分自身のことを名前で呼ぶ。女の子によくあることだけど、はっきり言って僕は好きになれない。私とかあたしとか、一人称は色々あるはずなのに。 しかし不思議だ。 男が一人称を自分の名前で言っていたら完全に引かれるのに、どうして女性はそれが許されるんだろう。 「…んだから、明日からよろしくねぇ」 「はい」 「イオリがお客さんに説明すっからねぇ」 そしてこの、東北なまり。 本人は直そうと努力しているようだが、なかなか抜けるものではないようで、特に言葉のはじまりと語尾がなまっている。しかし、そこも可愛いと評判だ。 「んじゃあ、よろしく山田君」 桜庭さんが去る。 そんな彼女の後姿も、小さくてなんとも可愛らしい。 女の子が好きな世の男達は、みんな彼女を好きになるのだろうけど、僕の気持ちは全く動かない。そんな僕が心をときめかせているのは……。 噂をすればなんとやら。僕の憧れが、こちらに向かってずんずんと近づいてくる。 「工藤さん! お疲れさまっす!」 「……お疲れさま」 「ストロングボディのレッスン、おわったんですか?」 「……ん」 「工藤さん、すごい汗ですよ。あ、ドリンクいれましょうか? …筋肉鍛錬のクラスは、いつも大変そうですね」 「…そうでもない」 僕の心とらえて離さない兄貴。それがこの、『工藤 アウグスタ 司』さんだ。 灰色がかった金髪をオールバックにして、なんとも凛々しい。お祖父さんが外国の人らしく、髪の色以外も日本人ばなれしている。 「はい、どうぞ」 冷たいスポーツドリンクをカップにつぐ。工藤兄貴は流れる汗を拭きながら、僕の方に視線を移し、それを受け取った。 「…ありがと」 「いいえぇ! 飲み物ぐらい、いくらでもいれますよ……!」 兄貴に近づくと、タントップの下に眠る筋肉が躍動しているのが見えた。見れば見るほど鍛え上げられた筋肉だ。これはもう、芸術品と言ってもいい。 ドリンクを飲み干し、工藤兄貴がすっくと立ち上がる。 その足先が向かっているのは、トレーニングルームだ。 「工藤さん、もう行くんですか? 休憩時間はまだまだありますよ」 「……十分休んだ」 ……僕にはわかっている。兄貴はこれから、自主トレをするんだ。 もう十分すぎるほどの筋肉をお持ちだというのに、まだまだ努力を怠らない。そんなストイックな兄貴は、まさに男の中の男だ! あぁ兄貴……。 僕の夢はインドのヨガマスターになることでも、世界中の男達を自分の足元にひれ伏させることでもありません。 いつか兄貴のたくましい胸に抱かれたい……。それだけです。 うっとりと、工藤兄貴に熱のこもった視線を送る。でも、そんな僕の思いを知ってか知らずか、兄貴は背中を向けて行ってしまった。 楽しく平和な日々…しかし衝撃は突然やってくる……。 「…いっ、いたた……すんません。工藤さん」 「……」 トホホ……、しくじってしまった。 憧れの兄貴の顔みたさに、『トレーニングルーム』へ足を運んだ僕だったど、すぐ隣の女性客が持っていたバーベルを足の小指に落とされてしまい、怪我をしてしまった。 まあそれは、兄貴に見とれて夢中になっていたせいで周囲が目に入らず、お客さんの様子に気がつかなかった僕が悪いのだけれど。 「…本当にすみませんでした。ここまではこんでもらっちゃって…」 「別にいい…」 トレーニングルームから医務室まで、兄貴におぶってもらったのだ。 それはもう、……兄貴の背中は広くてかたくて、あたたかかったけれど……。 僕は、みっともない姿を兄貴に見せてしまったことが恥ずかしかった。 それにどうせなら、おんぶよりも抱っこの方がよかった。 「しばらく安静にしていろ…」 「はい、ありがとうございました……って、あれ……?」 今、兄貴の背後にある壁で、茶色い何かが動いた。やたらスピードがあって、嫌な感じがするあれは……? 「……どうした」 「あ、いや、その……」 僕が指差した先を見るために、兄貴が振り返る。 「あっ……」 「わっ、や、やっぱりゴキブリ……! しかも大きい!」 こちらの視線を感じ取ったのか、巨大ゴキブリは羽根を広げて飛びたった。 「わああ…! 飛んだ!」 途端、兄貴が立ち上がった。拳をぐっとかためて、ゴキブリと向かいう。 まさか兄貴、素手でゴキブリと戦う気……? 「工藤さん……って、いっ……?!」 立ち上がろうとしたら、足に刺すような痛みが走る。 ……忘れていた。僕は足を、怪我をしていたんだった。 痛みのあまりよろけてしまい、兄貴に向かって一気に倒れこむ。 「うおっ、危ない……!」 貧弱な僕を、兄貴は正面から包むように受け止める。 「す、すんません」 「いい……」 余裕を感じる兄貴の返答、そして僕は今や、兄貴の腕の中……。 ああっこれが、夢にまで見た兄貴の胸板……!鉄板のようにあつくてかたい………。 ……おや? なんだか意外に、柔らかい……? 「! う、うおっ…?!」 大人しく壁にへばりついていたゴキブリが、思い出したかのように飛びあがる。 兄貴が慌てて、ゴキブリに拳を向ける。 その反動で、兄貴のタンクトップにしがみついていた僕は、またもやバランスを崩してしまう。……い、いやだ、絶対に、はなすもんか! 「ちょ、ちょっと……、おおお…?!」 僕はなんとか兄貴にしがみついていることができたけど、そのせいで兄貴のタンクトップは伸びてしまった。兄貴の胸の谷間が、よく見える……! 絶景! 絶景! さすが兄貴だ。筋肉と筋肉の間にあんなに谷底ができて。 も……、もう少しで、小粒が見えそう……! 「うがあっ!!」 兄貴の胸元に見入っていた僕の頬から、小さな衝撃音が聞こえた。 ……え? もしかして今、ぶたれた…? 僕、兄貴にぶたれたの……? 「最悪だ……!」 兄貴はいつもの屈強なイメージから程遠く、目に涙をためて体をふるわせている。 木の幹のように太い腕で、胸元をでおおいながら。 『ガチャ』 女性の話し声とともに、唐突にドアが開く音がした。 「山田君、怪我の具合はどうかしら」 「そうね……って、え……? どうしたの? あ、あっちゃん?!」 ヨガクラスの先輩である横田さんと、事務員の鈴木さんだ。ちなみに『あっちゃん』というのは、工藤兄貴のこと。 「………っ」 兄貴は何も言わず顔を俯けたまま、二人の横をかけぬけて出て行ってしまった。 「ま、待って、あっちゃ〜ん…!」 鈴木さんが、兄貴を追いかける。 「ちょっと山田君!何してんのあんた!」 その場に残った横田さんが、責めるような口調で僕を問い詰める。 「何って、怪我の手当てを……」 「あっちゃんに何をしたのよ……!」 「いえ、何かしたってほどのことは……、ただ工藤さんのタンクトップを引っぱって、胸があわらになってしまったぐらいで」 「む、胸があらわ……ですってぇ?!」 「ええ、たくましい胸筋でした」 「ちょっ……、なに言ってんの、あんたっ」 横田さん、すごく怒ってる……? 僕は、そんなに怒られるようなことをしたのだろうか。 兄貴を泣かせてしまったからかな? それにしても兄貴も、……男同士なんだから、トップを見られたぐらいで泣くことないと思うんだけどなあ。 「ばかっ!」 「んなっ……?」 「女の子になんてことしてんのよ! それって立派なセクハラよ!」 甲高い横田さんの声が、頭の中でひびく。 ……おんなのこ? 誰が? 横田さんが何を言っているのか、理解不能。わからない。 「……山田君、あっちゃんが大人しいのをいいことに……」 「あの、言っている意味がわかりません」 「女の子に乱暴した上ごまかす気? 見損なったわ!」 「いえいえ、本当に意味がわからないんです。え? 女の子って……? 誰がですか?」 「……?あっちゃんのことよ……」 「あっちゃんとは、工藤さんのことですよね」 「そうに決まってるじゃない」 「工藤さんの性別は……、男ですよ横田さん」 「はぁ? 何いってんの、あっちゃんは女の子じゃない」 「そんなばかな……」 「……まさか山田君、今まであっちゃんのこと男だと思って…」 「………」 「……山田君、ここに入って、どれぐらいたつの?」 「……3ヶ月ですが」 「そう……」 横田さんはそれ以上、何も言わなかった。 1週間後…… ザバン…… 勢いをつけて、プールに飛び込む。水の冷たい感触が、全身に浸透する。 僕の恋は、もろくも砕け散ってしまった……。憧れの夢の兄貴が女性だったなんて。 兄貴……いや、工藤さんのたくましい外見は、やはり僕の好みではあるんだけれど。 それでも工藤さんは女性……、女の人なんだ……。 なんという障害だ。これはロミオとジュリエットの比ではない。 忘れないと…忘れないといけない…だって工藤さんは…女の人…! クロールで、一心不乱に水をかき分ける。派手な水音で、僕の悲しみもかき消してしまいたい。 あれから1週間がたつ。 僕はショックのあまり、三日寝込んだ。 やっとこさ出社し工藤さんに謝りに行くと、彼女は頬染めてうつむいて「……いいよもう」と言ってくれた。 その工藤さんのはにかむ姿を見て、つくづく胸が苦しくなった。 だって僕はゲイだから、この恋は忘れないといけない。忘れようとふっきろうと、どんなに自分に言い聞かせても、僕の心は一向に晴れない。ずっと靄がかかったようだ。 ……あれから僕は、変である。 以前までは、工藤さんに抱かれたい、僕のことを守ってほしいと思っていた。 けれど今は……、逆に工藤さんを守ってあげたいと思っている。 正直に言うと、工藤さんが可愛くて仕方がない。 お弁当を食べる時、絶対にランチョンマットをしくところなんて、とても、良い思う……。 いやいや、駄目だ。彼女のことは早く忘れないと。 という訳で僕は、煩悩をふり払うために、こうして就業後に水につかって頭を冷やしているわけなのです。 ピキッ 「ぎゃ……?」 ……急に足が、言うことをきかなくなった、……突っ張る、そしてなによりも、すごく痛い……! 「うあ……、あ、足がつったあ〜!!」 体が思うように動かない……! いくら手を動かしても、体は容赦なく水の中に沈んでいく。 「お、溺れ……」 バシャン……! 「助けて〜え!」 ありったけの大声で叫ぶ。しかし、プールサイドには僕しかいなかった。この叫びがどんなに切実でも、人の溢れるロビーまで届くはずがない。 「ブクブクブク……」 もがき疲れてこらえ切れなくなり、頭まで水に浸かる。 意識が半ば朦朧としたその時、水にぬれた頬に空気がふれた。顔が、水面から出ている。呼吸ができる。 ……助かった……。 「はぁ……、助かった……。ありがとうございます」 「いいやぁ、いいんだよ」 プールに飛び込み、溺れていた僕をサイドまで引き上げてくれたのは、事務員の桜庭さんだった。 …女性の桜庭さんに助けられてしまうなんて、我ながら情けなくて、恐縮してしまう。 「……ずいぶん、泳ぎが上手なんですね」 僕の質問に、桜庭さんはにっこりと笑う。 「なぁに、昔は水泳教えてたから、これっくらいは日常よくあったんだよ」 「え……? 桜庭さんが水泳を……? ここのジムでですか?」 「えへへ、山田君がくるずっと前だよ」 「へえ〜、ずっと事務をされてるんだと思ってました」 「イオリ、水泳やってた頃怪我しちまってなぁ、そんで一時的に事務の仕事をさせてくれるってなったんだけど、……まぁ、怪我治っても、事務の方が人が足りないってんでそのまんまやってんだよ」 そうだったのか。知らなかった。 でも納得だ。桜庭さんは事務の部署で、今や主任クラスだものな。 事務職員としても優秀だったんだろう。 ……それにしても、見かけによらず桜庭さんはすごいパワーだ。人を抱えて、(……それも溺れている成人男子を)泳ぎきるなんて、こんな小さな体のどこにそんな力を秘めているのだろうか。 「う〜ん、服がびちゃびちゃで、気持ちわりぃなぁ…」 よく見ると、桜庭さんの制服のシャツもズボンも水浸しだ。なりふり構わず、水の中に飛び込んだんだろう。改めて、感謝の念にかられる。 「もういい、脱いじまう」 「へ? わ、わあっ! さ、桜庭さん! 一体何を……?!」 「だからぁ、こんままじゃ風邪ひいちまうから。うえを脱ぐだけだよ」 「やめてください! 僕がいるんですよ?!」 「かまわねぇよ」 「僕がかまうんですよっ」 桜庭さんは僕の制止をきかず、チョッキを脱ぎ捨て続いてシャツのボタンに手をかけはじめた。 ……なんて恥知らずな人なんだ……! あ、もしかして、誘われているのだろうか? でもでも、僕はゲイ。あなたの裸なんて見ても、嬉しくも何ともない……。 慌てふためく僕をよそに、微塵の戸惑いもなく桜庭さんは着々と脱衣する。 そしてとうとう、上半身は何一つ身にまとっていない状態になってしまった。 「あ〜、すずしいなぁ〜」 「桜庭さん……」 「こうして裸でプールサイドにいっと、昔が懐かしいなぁ〜」 桜庭さんのシャツの下に隠れていたものは、筋張った素晴らしい筋肉だった。なるほど、この筋肉があればこその、パワーなのだろう。 ……しかしそれよりも、桜庭さんの上半身ヌードには、女性としての問題点がある。 「その、……無くても気にしないでいいと思いますよ」 「? 無いって、何が?」 「いやぁ〜、その、女の人はすごい気にするっていうじゃないですか〜。……いえ僕なんて、そんなものこの世から消えてもいいと思ってるんですけどね」 「だから何が」 「あ、気にしていないから、僕の前で裸になれたんですか…?」 それなら彼女が僕の前で脱いだ理由がわかる。よかった。誘われたわけじゃなくて。 「山田君の前で裸になるもなにも、……別に当たり前だべ。男同士だもんな」 「…え? なに同士ですって?」 「だから、男同士」 聞き間違いでなければ……。 今、桜庭さんは『男同士』といった。 男同士……つまり、『男』と『男』 「……!?」 「なぁんだ。おめぇもしかして、イオリのこと女だと思ってたんか?」 「え…? だって、だって……」 「まぁいい、よくあることさ。おめぇだけじゃねぇよ。イオリを女と間違えっのは」 いつもと変わらない、あっけらかんとした口調で桜庭さんが喋る。 一方の僕は、状況というか、桜庭さんの話が消化できない、その前に飲み込めない……! アイドル顔負けの可愛い桜庭さんが……男? 殿方? 雄? 「インストラクターやってた頃は、さすがに間違われなかったけどな。でもなぁ、最近入ってきた新人君達はどうだろうなあ」 「なっ、なんで今まで黙ってたんですか?!」 「山田君はアホか? 自分の性別言ってまわる奴なんていねぇよ」 桜庭さんは、脱いだシャツをしぼりながら苦笑している。 「だったらなんで、……なんで自分で自分のこと『伊織』って言うんですか? そんなん、女の子みたいで男らしくないっすよ!」 「……?イオリ、そんなん言ってたか?」 「言ってますよ! 現に今だって……」 「そうかぁ? ……ああ、すまん。イオリ鼻炎があってなあ、……聞きづらいかもしれんなぁ」 鼻炎……? もしかして、 東北弁の一人称で『オリ』と言っていて、そこに鼻炎が加わって『イオリ』→伊織と、聞き違えているだけだったのか……? 「あぁもう、さみぃな。もう行っていいか?」 「あ、はい……」 「そんじゃな」 そう言うなり、片手に持っていたチョッキとシャツをバサァッと肩にかける桜庭さんは、昔マンガで見た番長キャラそのものだった。 「かっこいい……」 あれが本当の、男の中の男というものだろうか……? 僕の胸に、小さな炎がともったような気がした。 これは……恋? 「………」 何故か、工藤さんの不器用そうにフォークを握る姿が脳裏をよぎる。 「僕は……、一体どうすれば……!」 楽しいビジネスライフは、……まだ始まったばかりだ……。 終 |
ケイ
2011年08月02日(火) 13時16分45秒 公開 ■この作品の著作権はケイさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.4 ケイ 評価:--点 ■2011-08-09 10:08 ID:uIOdgwbzMQQ | |||||
山田さん、批評を有難うございました。 設定に無理があり、また、読み手に納得してもらえるだけの練りこみ(?)がなかったとの率直なご意見、とてもわかりやすかったです。書き手の自分だけが納得し、読み手に「どうにも無理だある」と思わせてしまう小説は、相手にストレスを感じさせているだけの自己満足だと思いました。 多方面から見て自然な設定と(自然だと思ってもらえる情報、物語の練り込み)、あとこれは、片桐さんにもご示唆いただいた事ですが、「背景描写」を徹底的に考えてみようと思います。(情報が足りないという事は、人物や環境設定だけでなく、背景描写もそうだと自分でも思います) アドバイス、とても助かります。特に「設定に無理がある」というご意見で、自分の考えが独りよがりな事もあったと痛切に感じました。アドバイスを有難うございました。 |
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No.3 ケイ 評価:--点 ■2011-08-09 09:57 ID:uIOdgwbzMQQ | |||||
片桐さん、批評を有難うございます。 三点リーダーの使い方(多用しすぎている、三つだったり九つだったり)、そして「ここぞというポイント」で使用するという注意事項、身にしみてわかりました。どうしても、余韻を出したいからと多用してしまう癖があるようです。雰囲気を読み手に伝えるのは、三点リーダーに頼らず、文章の技術力によってつくっていくものだと、私も思います。(擬音と改行もそうですね) アドバイスいただけたように、沢山の小説を読んで学び、そして書いていきます。 市販小説を意識して読み、自分の文章を比べて考えてみようと思います。 漠然だなんて、滅相もないです。適切かつ、これからどうすればよいかのアドバイス、とても助かります。 アドバイスを再認識し、頑張ります。有難うございました。 |
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No.2 山田さん 評価:20点 ■2011-08-05 23:42 ID:K9/lh/KhZNQ | |||||
ネタばれあります。 作品を読まれていないかたは、まず作品から読んでください。 拝読しました。 僕の印象を素直に書くと、設定にちょっと無理があるなぁ、という感じです。 入社三ヶ月の山田一郎が果して回りの同僚の性別をずっと誤解したままでいられるのかどうか。 仮に誤解していたのだとしたら、やはりそれをきちんと納得させるだけの複線が足りなかったのかなと思います。 工藤の容貌だけでなく、例えば声が野太かったとか、そういった情報を入れるとか、入社して三ヶ月、きちんとした自己紹介の場もなく仕事に追われ続けていた、といった環境を作り出すとか、なんらかの情報がもう少し欲しかったように思います。 まぁ、今上げた例が良いとも思えませんが(汗)。 いずれにしても、僕としてはいまひとつリアリティに欠けていたって感じです。 その後の「実は女だった」は、物語の流れからすれば、想定内のオチですね。 ただ「イオリ」のくだりは「ははぁ、なるほどそうきたか」という感じがして感心しました。 あとは下で片桐さんも書いておられますが、三点リーダーはちょっと使いすぎですかね。 ここぞ! というところで使用しないと、効果半減だと思います。 とまぁ、きちんとしたアドヴァイスも出来ずに申し訳ないです。 |
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No.1 片桐秀和 評価:10点 ■2011-08-03 23:02 ID:n6zPrmhGsPg | |||||
読ませていただきました。 内容的にはコメディですね。意外な展開もあって、飽きずに読むことが出来ました。 文法的におかしな点は、三点リーダの使い方くらいでしょうか。「……」この記号は、点六つで使用するのが通例なはずで、この作品にあるように、三つだったり、九つだったりするのは、一般的にはNGなはずです。また、表記法の問題だけでなく、作品全体の中で三点リーダを多用しすぎな印象が強かったです。あまりに多用すると、書き初めて間もない人が、間を出したり、余韻を持たせるために、安易に多用しているという印象を持たれかねないので、注意したほうがよろしいかと。つまりは、ここぞというポイントで使う、使う場合にしっかりと意味があるようにする、ということを心がけると良いと思いました。 他に気になった点としては、情景描写が少なく、会話中心で話が進むためか、小説というより、シナリオを読んでいる気分に近い印象があったということがあります。擬音ひとつで状況を表そうとしたり、改行を多用するという点が目立ちました。携帯小説的といっていいかは分りませんが(ほとんど読まないため)、イメージとしてはそれを思い浮かべました。作者にとって書きやすい書き方=読者が想像しやすい書き方、ではないというのは、しばしば成立する式で、この作品はそれに当てはまっているように僕は思います。どこがどう、という指摘は難しいのですが、全体を通して小説を読みなれていない、書きなれていない文章、といった印象があったのです。まずは、市販小説をなめるように読み込んで、自分の文章とどう違うか考えてみると、これから書いていくものが変わっていくのではないかと思います。 漠然とした指摘になっている部分も多く、アドバイスとは言いがたいものになりましたが、僕からはこんなところです。 これからも頑張ってください。 |
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総レス数 4 合計 30点 |
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