痩せたり太ったり 〜g&rで大冒険〜 1 |
「最近太ったなあ」 体重計に乗ってそう思った。 80sは流石に痩せた体形とは言えない。 事実、服を着ようとしたら窮屈で肩がこる程だ。 「窮屈でしょうが無い。痩せないと・・・」 そうは言ってもお菓子や食べ物飲み物本能の赴くままパクパクゴクゴク・・・まさにやめられないとまらない。 「やあ!君にとっていい薬をあげよう!」 「うおっ!誰!?」 部屋で悶々としてた眼前に可愛い女の子が突然現れてこう言う。 「簡単に痩せたり太ったり出来るよ!」 「・・・いやいや、びっくりした・・・いや、それより、君誰?」 「背中見て」 背中見たら羽がある・・・羽? 「私、妖精なんです」 ここで驚くやら腰を抜かすやらは置いとく。 「その妖精さんが何故薬をくれるんですか?」 「要らないの?」 「いや・・・痩せたいけど・・・」 「ならあげようか?」 何だかとっても太っ腹だ。 「痩せ薬?」 「違います」 「何の薬ですか?」 「痩せるのも太るのも自分の意思で自由自在な薬・Weight gain & reduce drugs!」 何でも飲めば自分の意思で痩せたり太ったり出来るそうな。 飲んだ後、痩せたいと思えば自分が望むままの体重に痩せれるし。尚且つ、痩せた体を瞬間的に元に戻したり、更には、これまた自分の意思で太るだけ太らせる事が出来る様になれる薬だと言う。 「お金とかかかるので?」 ちょっと興味が出た。 「お金?いらないよ」 何とタダだそうな。 「でもぉ」 出た。 「タダで薬あげる代わりにお願いがあるの」 来たな。 「そのg&rタダであげるから、今後、こちらからの指示に従って何回か働いて欲しい・・・って条件なんだけどお」 「念を押したい。そのg&rに副作用や依存性とかヤヴァイマイナス効果とかあるのか?」 「あ、薬そのものは無害!赤ちゃんや老人が飲んでも平気!人間世界ではそんなドーピング検査にも引っかからない。一日に一瓶全部飲んでも平気だし、g&rは希望すれば契約期間内なら幾つでも渡すよ?あ!売ったりあげたりは駄目!絶対!!それしたら記憶消して尚且つ目も当てられない程酷い目に合わせちゃう!それこそもう酷い目に」 要約すれば 一、自由自在に痩せるも太るも元に戻るも自由な薬・g&rをタダで貰える 二、g&rは副作用等体に対して毒性を持つ事は無い 三、一日に何度g&rを使っても問題ない。無くなったら幾らでも補充する 四、但しg&rを売ったりあげたりしてはならない 五、更にg&rに関しての情報を他に話したりマスコミにばらせば命に関わるものと思え 六、g&rをタダで渡す代わりに、契約期間内にg&rを使用した仕事を何度か行って貰う 七、仕事は絶対に遂行して貰う。基本そんな難しい事はやらせないから必ずやって欲しい。 八、どんな仕事内容かはその節その節で変わるので一概に言えない。 九、もし仕事が成功すれば、内容次第で別途報酬を差し上げる事もあります。 十、お互いg&rについて以上の事に嘘はつかない。どちらかが嘘をついた時点で契約不履行となり、破った側はそれなりの懲罰がある。 んだと。 「で、どうするう?あ、お仕事はやって貰うけど、出来無かったらからってリスクがあるとかは無いからね!ただ、後で別のミッションで成功した時当たる報酬が無くなったり減らされたりとかはあるけど・・・」 「仕事が命に関わるとかは?」 「・・・」 何だよその眼逸らして沈黙は。 「まあ細けぇこたあいいんだよ!やるの!やらないの!やらないんなら次の人に向かいますよ!」 そんないきなり、考える時間とか欲しい・・・ 「とっても便利なg&r!本来店頭希望小売価格一粒一千万円で一瓶に約五十粒入ってるから5億円のお値段が何と今回に限りただ!ただです!今ならお試しに三粒おまけにつけましょう!さあ!どうします!?」 どこの売り子だ。 「別に要らないのならいいんですよ。これって宝くじに当る様なものですからね。要らなかったら他の人にあげちゃいますし」 「所でそのg&rってどっかに売ってるの?」 「売ってる訳無いでしょ!とても貴重な天界の薬なの!だから高いの!それをタダであげるってもうホントに太っ腹な企画なの!」 「タダの代わりに仕事せな成らんが」 「細けぇこたあいいんだよお!いいじゃん!細けぇことは!」 「何か必死だ。怪しいぞ」 「ひどいっ!こんな可憐な私に怪しさなんてある訳ないです!」 「確かに可愛いけど言葉が怪しい」 「こ、細けぇこたあいいんだよ!で!どうなの!どうするの!」 「・・・g&rが本当に大丈夫かどうか確認したい。君が目の前で飲んでみせてよ」 「そしたら契約してくれる?」 「繰り返すけど体に異常をきたしたり、説明に嘘は無い?それに後からお金請求するとかない?」 「なーいなーい!分かった!今目の前で飲んで効果見て貰うから!催眠術とかじゃあないからね!これで決めてね!」 確かに飲んで直ぐ彼女は痩せたり太ったりリアルに見せてくれた。 「他にも伸びたり縮んだり自由自在な薬や、年齢が若返ったり老けたり自由自在とか、寝たり起きたりするのが自由自在なのもあるけど」 「ん?未だ他にも薬あるの?だったら年齢とか面白そうだ」 「う〜ん、年齢薬は今は無いんだ。あ、で!契約は?」 まあこんな経験滅多に無い。 何せ可愛い妖精に頼まれる事なんてある訳無い。 g&rにしても、副作用なけりゃ問題なかろう。 お金請求される事も無いし、他人に黙ってりゃ問題ないか・・・ 「いいよ、貰う」 「そう!良かったあ!」 契約成立。 「はい!g&rひと瓶!アーンドおまけで三粒!それとこれは私からの気持ちで、寝たり起きたり自由自在薬・Slaperig of sta vrij opを一粒あげる!飲んだら自分の意思で何年何月何日何時何分何秒に寝て、何年何月何日何時何分何秒に起きる事を設定してその通りになる薬ssvo!」 「ssvoは何かメリットデメリットあんの?」 「無いなあ。寝たり起きたりの時間を設定出来るって薬だけど、これの最大の特徴は、一度飲んだら設定した時間が来る迄不眠不休で活動出来るし、寝る時間を1秒としたら、一年中起きてて、その間1秒だけしか寝なくても、普段寝てる分だけ疲れとれてるから考えによっては凄く頑張れる薬よ!」 「う〜ん、確かにそう考えたら凄い」 「細かい事はwebで・・・と、そんな訳にはいかないから、後で寝た時夢の中で説明出来るから」 「え!?夢?」 「ま、細けぇ事は夢の中で調べれる様しとくから!じゃあね!後は追って連絡行くからね〜」 ボム! そう言うと煙と共に消えていった・・・ |
辛抱しんちゃん
2018年01月22日(月) 15時22分51秒 公開 ■この作品の著作権は辛抱しんちゃんさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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